“本物主義”時代の幸せな生き方
このページは、(株)本物研究所と(株)船井メディア 社長の
佐野浩一の義理の父でもある舩井幸雄は、1980年代のバブルの真っただ中の頃からすでに、「競争主体で矛盾のありすぎる資本主義はもうもたない」、そして「資本主義にとってかわるのは『本物主義』ではないか」と考えており、2003年に(株)本物研究所をつくりました。
その(株)本物研究所の設立当初から社長として、佐野は常に、“本物”や、人々の“本当の幸せ”について真剣に考えてきました。
そんな佐野が、いよいよ間近に迫ってきたと思われる「本物主義」時代に向け、私たちはどう生きていけばいいのか、また「幸せに生きる」とはどういうことだろう? ということを先駆けて模索し、皆さまと一緒に考えていきたいと思います。
たくさん、たくさんあります。
過日、友人の株式会社リプロの柴田勝巳さんと話していたとき、彼はズバリ次のように言い切ったのです。
「佐野さん、それは森林でしょう!なのに、日本ではその豊かな森林がうまく活用されていない!」
ということで、今回は柴田さんから教わったことをベースに、森林のお話をさせていただきます。(柴田さんのブログ→http://ameblo.jp/ripro/archive1-201612.html)
実は、日本の国土の約66%が森林で、森林率は、フィンランド、スウェーデンに続き、世界第三位。なんと、イギリスの国土面積より広い、2,500万haもあるんです。
まさに、日本が世界に誇れるものの一つだと言えます。
ただ、同じ森林といっても、人工林と自然林があり、その割合は4割と5割、残りの1割は無立木地・竹林。人工林によって、計画的に資源を守っているという見方もできます。
ところが、ところが、その世界に誇れるものを、うまく活用できていない実態があるんです。そもそも、木を植えるなら、育成、間伐して育成し、収穫して活用し、また植えるという好循環をつくることが必要なのですが、日本では、昭和39年に木材輸入の全面自由化がスタートして以来、国内の木を使わないで、安価な外国の木材の輸入が年々増大していきました。圧倒的に豊かな資源でありながら、自国の森林資源の年間伐採量は、なんと0.53%。これまたオドロキの数字です。
その結果、国内の森林では、木々の間隔が狭く、だから日光も当たりづらく、互いに成長を妨げ合って、結果として山が朽ち、土砂崩れなどの原因になるのだそうです。しかも、植林したての若い森は元気があるので、二酸化炭素をたくさん吸ってくれますが、成熟した森では、成長がゆるやかになったり、止まったりしているため、二酸化炭素の吸収量は減少していきます。動物たちにとっても住みづらい環境になり、近年、山から人里に降りてくるという悲しいニュースがたくさん生まれています。
さて、日本は世界第4位のエネルギー消費大国です。
にもかかわらず、エネルギー自給率はたったの6%。
家庭で使用される電気の3分の2はエアコンや給湯器などの熱エネルギーです。しかも、日本で作られる電力のほとんどは、実は海外から輸入した化石燃料に依存しています。国家予算の約3割もの27兆円をエネルギーの輸入にあて、国外にお金を流出させてしまっています。
エネルギー自給率は、国の安全保障上きわめて重要な問題だと言えますが、輸入元である国々に何らかの問題が生じたりすると、日本は一気に危険な状態に陥ると言っても過言ではないでしょう。
ちなみに、ヨーロッパは、環境先進国が多いことで有名です。
食材はオーガニックや無農薬は当たり前で、近年ではグルテンフリーのレストランもあちらこちらに生まれてきているのだそうです。そんなヨーロッパの熱エネルギーについては、75%が木を燃やすことで生まれているそうです。自然と人がうまく共存、共栄している姿だと思います。
私たちが本格的な「本物時代」を迎えるにあたり、クリアしなければいけないところは、これまでの拙文でもいくつか触れてきましたが、このエネルギー問題はかなり深刻だととらえています。
そこであらためて見直されているのが、薪ストーブやペレットストーブです。
とくに、木質ペレットは注目すべき燃料です。
木質ペレットは、乾燥した木材を細粉し、圧力をかけて直径6〜10mm、長さ10〜25mmの円筒形に圧縮成型した木質燃料で、主にストーブやボイラーの燃料として利用します。原料としては、森林の育成過程で生じる間伐材などや、製材工場などから発生する樹皮、のこ屑、端材など、再生可能な資源である木材です。これらを取り扱いやすい燃料にしたものが木質ペレットです。
間伐材などを利用することにより、森の再生を手助けすることができます。また、木質ペレットを燃やすときに出る二酸化炭素は、樹木が成長する時に吸収した二酸化炭素だけですから、化石燃料のように大気中の二酸化炭素を増加させることはないようです。
この関係性を「カーボンニュートラル」と言います。
一方、小さな円筒状に成形加工されているので、運搬や取り扱いが容易ですし、乾いているので着火性にも優れています。含水量が少なく圧縮されていますので、チップやのこ屑をそのまま燃やすより大きな発熱量が得られるうえに、煙もほとんどでません。つまり、環境負荷も低いということになります。
実は、そのペレット燃料や着火剤は、障がい者雇用も生んでいます。さらに広がって、これが新しい“産業”として根づいていくと、燃料代として地域にお金が流れることになり、経済効果も高まっていくと想定されています。
エネルギーの地産地消。
エネルギーも問題と雇用問題を同時に解決へ導いていってくれる、古くて新しいエネルギーの使い方。
これは、いまから手をつけておかなければならない、きわめて重要なテーマだと思います。
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1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。
2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。
講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。