“本物主義”時代の幸せな生き方
このページは、(株)本物研究所と(株)船井メディア 社長の
佐野浩一の義理の父でもある舩井幸雄は、1980年代のバブルの真っただ中の頃からすでに、「競争主体で矛盾のありすぎる資本主義はもうもたない」、そして「資本主義にとってかわるのは『本物主義』ではないか」と考えており、2003年に(株)本物研究所をつくりました。
その(株)本物研究所の設立当初から社長として、佐野は常に、“本物”や、人々の“本当の幸せ”について真剣に考えてきました。
そんな佐野が、いよいよ間近に迫ってきたと思われる「本物主義」時代に向け、私たちはどう生きていけばいいのか、また「幸せに生きる」とはどういうことだろう? ということを先駆けて模索し、皆さまと一緒に考えていきたいと思います。
聖徳太子が制定したと言われる十七条憲法。
十七条の条約などを箇条書きした文章で、「夏四月 丙寅朔戊辰 皇太子親肇作憲法十七條」と書かれています。ここで言う皇太子とは、聖徳太子のことを指します。
この十七条憲法は現在の憲法と違い、内容は官人の心得になっています。最初の第一条と、最後の第十七条の内容は、「和」がなによりも大事だということを重ねて注意しています。
「争うことをせず、とことん話し合っていけば物事はうまく運ぶ」と。
1400年の時を経ても、いまだ私たちが解決できていない“本質”といってよいでしょう。
十七条憲法の内容を簡単に示すと、次のようになります。
【第一条】 人と争わずに和を大切にしよう。
【第二条】 三宝を深く尊敬し、尊び、礼をつくそう。(三宝:釈迦、その教え、僧)
【第三条】 天皇の命令は反発せずにかしこまって聞こう。
【第四条】 役人はつねに礼儀ただしくあろう。
【第五条】 道にはずれた心を捨てて、公平な態度で裁きを行おう。
【第六条】 悪いことはこらしめ、良いことはどんどんしよう。
【第七条】 仕事はその役目に合った人にさせよう。
【第八条】 役人はサボることなく、早朝から夜遅くまで一生懸命働こう。
【第九条】 お互いを疑うことなく信じ合おう。
【第十条】 他人と意見が異なっても、腹を立てないようにしよう。
【第十一条】優れた働きや成果、または過ちを明確にして、必ず賞罰を与えよう。
【第十二条】役人は、勝手に民衆から税をとってはいけません。
【第十三条】役人は、自分だけではなく、他の役人の仕事も知っておこう。
【第十四条】役人は、嫉妬の心をお互いにもってはいけません。
【第十五条】国のことを大事に思い、私利私欲に走ってはいけません。
【第十六条】民衆を使うときは、その時期を見計らって使おう。
【第十七条】大事なことは一人で決めずに、必ず皆と相談しましょう。
少々横道にそれますが、十七条憲法について、哲学者の梅原猛先生は、とても明解な解釈を教えてくださっています。次にあげてみます。
【第一条】〜【第三条】・・・原則論。中心は第一条。その実現のための根本的手段が第二条。現実的手段が第三条。
【第四条】〜【第八条】・・・組織論。中心は第四条。根本的手段が第五条。現実的手段が第七、八条。
【第九条】〜【第十一条】・・・人間関係論T。中心は第九条。根本的手段が第十条。現実的手段が第十一条。
【第十二条】〜【第十四条】・・・人間関係論U。中心は第十二条。根本的手段が第十三条。現実的手段が第十四条。
【第十五条】〜【第十七条】・・・智性論。中心は第十七条。根本的手段が第十五条。現実的手段が第十六条。
梅原先生は、五重塔のように美しい構造だとおっしゃっているそうです。しかも、第十七条を見ると、第一条の思想にまた戻っていくという循環構造にもなっています。
そもそもは、役人のための心得として制定されたわけですが、こうして読み返してみると、まさに“本物時代”の私たちのあり方だと言い切ってもよさそうな気がします。
美しさと循環構造。
これもまた、新しい未来への示唆であるととらえてもよいかもしれません。
感謝
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1964年大阪府生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、英語教師として13年間、兵庫県の私立中高一貫校に奉職。2001年、(株)船井本社の前身である(株)船井事務所に入社し、(株)船井総合研究所に出向。舩井幸雄の直轄プロジェクトチームである会長特命室に配属。舩井幸雄がルール化した「人づくり法」の直伝を受け、人づくり研修「人財塾」として体系化し、その主幹を務め、各業界で活躍する人財を輩出した。
2003年4月、(株)本物研究所を設立、代表取締役社長に就任。商品、技術、生き方、人財育成における「本物」を研究開発し、広く啓蒙・普及活動を行う。また、2008年にはライフカラーカウンセラー認定協会を立ち上げ、2012年、(株)51 Dreams' Companyを設立し、学生向けに「人財塾」を再構成し、「幸学館カレッジ」を開校。館長をつとめる。2013年9月に(株)船井メディアの取締役社長CEOに就任した。
講演者としては、経営、人材育成、マーケティング、幸せ論、子育て、メンタルなど、多岐にわたる分野をカバーする。
著書に、『あなたにとって一番の幸せに気づく幸感力』(ごま書房新社)、『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)、『私だけに教えてくれた船井幸雄のすべて』(成甲書房)、船井幸雄との共著『本物の法則』(ビジネス社)、『あなたの悩みを解決する魔法の杖』(総合法令出版)、『幸感力で「スイッチオン!」』(新日本文芸協会)がある。