リレーでつなぐ"ハート"の話

このページは、リレー形式でそれぞれの人に“愛”をテーマに、恋愛や家族愛、人間愛、パートナーシップ、コミュニケーション、大切な人への想い…などを自由に語っていただくページです。 それぞれの方に半月に１回、計３回ずつご執筆いただき、その方から次にご執筆いただける方を紹介していただく形をとっています。順々に人と人とのつながりの輪が広がっていきます。

今、８歳の息子。小学２年生。
３歳の時に突然、胎内記憶を話してくれた彼。
真っ白なふわふわのお部屋でお友だちと暮らしてて、みんなでママさがし（選び）して、ママを見つけたから滑り台でピューーッと滑って、暗くて温かいおなかに入ってん！
それからぷかぷかして、気持ちよく寝てたらいきなり、ぎゅぅって狭くなったと思ったら、ぱぁ〜！て明るくなってん！

嘘か実か！
でも「その時」から、人生の選択は始まっているのかもなぁ。と思わされる話でした。

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私にとって、子どもと私の関係は対等で、人生はそれぞれ別のもの。
親としての責任はもちろんあるけれど、彼は自由に生きていいし、私も私の人生を生きるのです。
お互いがお互いの人生の中に絶対的な存在として在ることには違いないからです。

自由奔放な私。
「自由である」ということは、その分、責任も発生します。

「自分に愛される自分」像の一つには
息子に「自由な人生を選択する力」を養って、息子の思いを尊重できる母親であること。もあります。

彼はまだ８歳。小さな体と心で、自由な母の人生を尊重して、受け止めてきてくれました。
「わがままなママの子どもで、大変やな」というと
「まぁーね。でもそうでもないで」と答えます。

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私の場合、仕事が夢であり追っているもの。
ですが、息子が３歳から現在に至っては、第１稿・第２稿で記した通り、仕事は夢よりも生活するためにただ、ガムシャラにやらなければならない時でもありました。
どうやって生きればいいのか。
『自分の求めている生活』をつくるために、一心不乱でした。
それはもちろん息子の存在があってのことですが、目の前のことが見えていませんでした。

息子が３歳のころから昨年まで。
彼は１週間のほとんどを祖母宅で過ごしていました。
週末は私は仕事で、平日の保育園へ行くまでの朝の１時間足らずしか会えませんでした。

保育園でもいつも延長保育で、お迎えに行くと笑顔で走ってきましたが、みんな帰り始めると窓から一人黙って外をずっと眺めている。と、先生から聞いたこともありました。
幼いながらに、私のことを理解して、受け入れて「無理を言わない」でいたと思います。

でも感情が訴えてくる。

私がいなくて淋しくて夜が眠れない日や、布団にもぐってシクシク泣く日もあったようで、１ヵ月以上ゆっくりと時間を取れないと、限界が来て彼の表情が険しくなるとようやく、私が時間を作っていました。
彼は小さな体と心で、一生懸命ひとりで頑張っていて
私は私で精神的にも、彼を気にかける余裕はなかったと、今となっては思います。

彼のことはかわいくて愛おしい。
大切でたまらないし、何があっても守り抜く。だけど彼の全てが後回しになっていました。
一緒にいられる少しの時間は、ずっと体を触れ合うように。
毎日必ずハグをして、「ダイスキだよ」とたくさん伝えました。

でも全然足りない。

ある日「あぁ、彼は両親とほとんど過ごせない子どもだな。。。」と思った頃
週末に祖母と出かけると、時折出かけた先でテンションが一気に下がる。と聞いたとき、私はすぐに理解していました。
「僕もパパとママと一緒に遊びにいきたい」
でも息子はそれを口にしない子でした。

少しずつでも変えていけるように。
『隔週日曜』と息子と会う予定の大枠を決めていたパパに
「私が仕事でいない週末に会ってやれるなら、隔週とか関係なく会えない？」と投げかけるとパパは快諾。
土曜日はなるべく私が、日曜はパパといられるように。
週末はどちらかが息子といる環境を作れるように。

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昨年は仕事の見直しの時期とも重なり、特に前半は仕事そのものが減った年でもあり、今までの穴埋めをするために神様に与えられた時間のように感じていました。

先日は学校から帰った息子と、ジュースとロールケーキをおやつに日の当たるダイニングテーブルで向き合ってほおばり、楽しげにお喋りする彼の顔を見て、いい時間だなぁ。。。と感じました。
「こんなん初めてやな！ママさぁ、こういうのしたかってん！学校から帰ったらママがいて一緒におうちでゆっくりおやつ食べて、最高〜！」と思わずつぶやくと
息子はとびきりうれしそうな顔をしてニヤニヤしながら
「ふぅ〜ん」といってパクパクとロールケーキを食べていました。

一緒にいる時間が増えてから、息子は毎朝
「ママ、今日は何してるの？　今日はお仕事どこに行くの？　何時から？　何時に帰る？　誰と会うの？」と事細かく確認します。
「束縛彼氏かっ！」と笑って送り出すのが日課ですが、それも彼がずっとずっと、聞けなかったこと。
毎日小さな心で耐えてきた思いです。

保育園のころは
「何時に帰るの？」と聞いて「わからない」「遅くなる」という返事を聞くのが耐えられなくなって、聞かなくなったこともありました。
息子から毎夜あった電話がなくなり、私から掛けても出なくなったことも。
「ママの声を聴いたら、ガマンできなくなるから」と、ポツリとこぼしたことがあります。

先日はご飯を食べに入ったお店で
「みんないーなー。パパがいて。一緒に遊びに行ったりさぁ」と言いだしました。
「パパおるやん！遊びに行ってるやん！」というと
「ちがうよ！ママも一緒に！みんなで！いーなー」と、ママ困るのをわかって悪い顔で笑って駄々をこねながら、自分の気持ちを言葉にする事が出来るようになりました。

今まで私に話しかけても自分の言葉が届いていないことが、幼いながらも彼には解っていて、伝えることがつらくなっていた彼。
それは「あきらめ」にも近かったかもしれません。
でも今は
「ママの耳に届いている」ということを、彼も感じてくれているんだと思います。

これはシングルファミリーだけの問題。ではないと思います。
両親がそろっていても、ありがちなこと。
ちょっと深呼吸して子どもの目線になってみたいですね。

またこれは、親子だけの問題でもないかもしれません。

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今まで私の生き方を尊重してきてくれた息子に、今度は私が彼の思いを尊重して返したい。
親としての責任でも、義務でもなく。

自分をしっかり愛する自由な自分。と
自分をしっかり愛して自由に思いを伝えられる息子。
ようやく「自分愛＋自分愛＝親子愛」が形になり始めたのかな。
まだまだタマゴだけれど。きっと金のタマゴ。

私を見つけてピューーーッと飛び込んできた彼。
お待たせしたね。
その選択を金のタマゴに変えていこう。

あなたも誰かをお待たせしていませんか？

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３稿にわたり、未熟で稚拙な生き方、文章にお付き合いくださりありがとうございました。
こうしてテーマを持って文字にすることで、あらたな発見がたくさんありました。
これからも時折、こうして自分を振り返ってみようと思います。

Profile:天神 里佳（てんじん　りか）

天神 里佳さん

建築空間デザイン事務所 ATELIER M代表
1975年 徳島県生まれ
2004年 建築空間デザイン事務所ATELIER M開設　

大阪産業大学・大学院にて、建築史家である故 前川道郎教授のもとで学びました。
大学院終了後は同校非常勤助手・ゼミナール補助として勤める傍ら、建築デザイン事務所勤務等を経て、在学時代に在籍した前川研究室の通称「ATELIER M」を屋号として、2004年・建築デザイン事務所を開業しました。
■住宅ビルダー各社
新築戸建分譲地の企画・モデルハウス企画
モデルハウス・各戸プランニング＋コーディネート
営業販売ツール作成・営業プレゼン補助など
■リフォーム・リノベーション デザイン施工
マンション・戸建を問わず、お客様のニーズに合わせてより良い構成のご提案を致します。
足が不自由で、後に痴呆症となった祖母との幼少期の暮らしの経験
父の闘病生活など「介護家族」の体験
育児を通して得ている、子育てに必要な空間
仕事を通して得る想像の空間……など、
デザインはもとより、常に様々な体験を大切に、ソフト面の機能充実に意識を向け、目の前にいるお客様が抱えられている様々な状況に寄り添えるご提案を心がけています。
■店舗デザイン施工
開業されるオーナー様の夢を形へ。
デザイン性だけでなく、オペレーションやグラフィックデザインも含めたトータルコーディネートをオーナー様と共に、より発展的な企画から構想します。
■不動産業者さまとのコラボレーション
売却物件の効率化を図る、顧客ニーズを図った改装・プレゼンテーション等のご提案。
賃貸物件の空室対策を図る、改装・コーディネートのご提案。
各物件・状況に応じてご対応させていただいております。
■受賞歴
2014年Panasonic　Refine大賞 〜グランドリフォーム部門〜
事業主：株式会社 椎葉工務店 ／ 建築デザイン：ATELIER M・施工：Y’s Line
http://www.refine.jp/jirei/2014/special/06.html

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新事業として……
とても明るく前向きなシングルマザー５人による「なんでも人生相談室」
2015年10月『Bomva５』開設
やむなくシングルになって子どもや様々な問題のはざまで、罪悪感や劣等感、欠乏感に押し潰されそうになっている人たち。
……私たち、こんなに前向き！みんなもっと自信持って輝こうよ！！！
そんな思いで動き始めました。
まだ日の浅い活動ですが、私たち自身が自分と向き合う作業になっていっています。
シングルマザーだけでなく、子育てのことも話したい、仕事のこと職場のことも話したい。など男女問わず様々なお声を頂いています。

自分たちが孤独で押し潰されそうになっていとき。
こんな「場所」があれば、安心できただろうな……という場所になりたいと思います。
2016年より一歩一歩、自分たちも成長しながら笑顔を増やしていければと思います。

■Event！！
シングルママのモヤモヤ年末大掃除！【2015年12月27日開催】
また、併せて2016年からは、建築の学びから仕事を通しての環境で感じている「こんな場所があればいいのにな〜」という思いを形に変えていきたいと思っています。

Facebook
■天神里佳
https://www.facebook.com/rika.tenjin
■ATELIER M
https://www.facebook.com/建築デザイン事務所-Atelier-M-888636114513950/
■Bomva ５
https://www.facebook.com/シングルママんズ-Bomva５-557391051103581/
■ＨＰ
http://www.ysline-atelierm.com/
（長く更新していませんので、情報等古くなっています……）