リレーでつなぐ"ハート"の話

このページは、リレー形式でそれぞれの人に“愛”をテーマに、恋愛や家族愛、人間愛、パートナーシップ、コミュニケーション、大切な人への想い…などを自由に語っていただくページです。それぞれの方に半月に１回、計３回ずつご執筆いただき、その方から次にご執筆いただける方を紹介していただく形をとっています。順々に人と人とのつながりの輪が広がっていきます。

2017.01.15（第131回）

♪今回の執筆者♪
岡田枝理子さん（２回目）
（岡田枝理子さんの詳しいプロフィールはページ下にあります。）

育ちあう『愛』

　第２回目のコラムです。（このコラムが掲載されるのは１月かと思いますが、）
今回は私がこの１年を振り返って感じていた『愛』について綴っていきたいと思います。
　私は今京都に住んでいます。
　京都はほんとうに素晴らしい場所で、どこを歩いても歴史文化に触れることが出来ます。街全体が、自然とも調和していて美しく、一流のものに溢れ、美術館のよう。世の中知らないことばかりで、まだまだざくざく楽しいことが沢山あるという気持ちにさせてくれるパワースポットです。
　京都で暮らし早８年が経ちます。学生の頃は全く寺社仏閣に興味の無かった私ですが、１０年の歳月は人を変えるもので、今では『仏女』か『滝女』（滝好き女子）かというくらい仏像や滝の流れる場所の美しさにうっとりしてしまうようになりました！

　３年前頃から座禅にも行くようになり、特に最近はブームですね！早朝から国籍問わず沢山の観光客の方が座りに来られています。京都ですので格式のある大本山の禅寺が多く有ります。観光客向けの和やかな場もあれば、厳格な規律のある禅修行を再現してくださっている場もあります。（本当の禅の雰囲気を味わうのであれば私の中では３泊４日は必要ではないかと感じます。）
　最近では『禅』の本も溢れ、とても身近なものになってきて、私自身今『禅』は私たちの生活に必要だと感じていますのでご自宅などで自己流でされても十分得るものはあると感じていますが、知識として知るのと、実際その場に身を置いて感じるのとでは気づきも大きく変わってきますので、可能な方で興味のある方は是非トライしていただきたいと思います。静粛な空気が流れ、非日常を味わうことが出来る場所です！

　また話が脱線してしまいましたが、どうして私が今回『愛』のテーマで、『禅』の話をするのかといいますと、『愛』は私たちの中に常に存在しているものではありますが、常に変化する無常なものであり、埋もれやすい感情だと思うからです。『愛』、私は『好き』という表現をよく使うのですが、『好き』という気持ち。たまに分からなくなったりしませんか？
　『好き』な気持ちに自信が無くなったりとか、ほんとうの意味で私の『好き』なことは何なのかななどと思ったことはありませんか？
　やらなければいけないことに追われすぎて、誰かの理想や未来の目標ばかりに生き過ぎて、自分の気持ちをおいてけぼりにしていませんか？
　以前の私はそうでした。
　しかし、私は保育士をして、子ども達に教わりました。禅で大切にされている『いま』、『ここ』を生きるということ。子ども達はまさにそのように生きている。そんな自然の姿とは対照的に、私も含め大人はあまりにも未来の為の『いま』を生きてしまっているのではないかと思うときがあります。子ども達はちゃんとこころが『いま』にある。
　大人は何かをしながら常に先の予定のことなどを考えなくてはいけない場面ばかりですね。そんな中、子ども達とかけがえのない『いま』を共に過ごし、子ども達のいま一瞬一瞬を輝かせている姿に、鏡のようなまっすぐな瞳に、教わることが沢山ありました。
　私たち大人は、常にたくさんの情報にさらされ、やらなければいけないことに追われる毎日、一息ついて日常を振り返ったり、ひとりになって静かに考える時間を持つことがとても難しいと思います。そういう毎日だからこそ、自分と向き合う時間を大切にしたい。そうして埋もれていた『愛』をちゃんと見つけてあげたり、余裕が無く消え入りそうな『愛』を育てていくことが大事だと思う１年でした。

　今年（２０１６年）も辛く思う出来事はありました。でもそれは実は厳しい顔をしたふりをしていた『愛』だったのでしょうね。（目下はしんどすぎて、後からしか思えませんが・笑）
　きっと色んな『愛』が交差して私たちを育ててくれています。
　気づくことのできない『愛』は実は世界中に散らばっていると思うのです。
　しっかり目を凝らして☆

　２０１７年もたくさんの『愛』を見つけていきたいと思います！

　最後まで読んでくださって、有難うございました。