リレーでつなぐ"ハート"の話

このページは、リレー形式でそれぞれの人に“愛”をテーマに、恋愛や家族愛、人間愛、パートナーシップ、コミュニケーション、大切な人への想い…などを自由に語っていただくページです。それぞれの方に半月に１回、計３回ずつご執筆いただき、その方から次にご執筆いただける方を紹介していただく形をとっています。順々に人と人とのつながりの輪が広がっていきます。

2016.03.01（第111回）

♪今回の執筆者♪
阪本恵美さん（３回目・最終回）
（阪本恵美さんの詳しいプロフィールはページ下にあります。）

人の愛　♡　愛を伝える

　今回で最後の投稿になります。
　私は今回書かせていただくことにより、私にとっての愛とは何か？　等を改めて考えることになりました。
　愛について考えた時に出てくるのは、やはり人の愛。
　私には、人に自慢できるような経歴もなく、どちらかといえば懺悔しないといけない事ばかり。
　だけど有難いことに、私と関わる周りの人は素敵な人ばかりです。
　友人・仲間・仕事を一緒にする人、一緒にいるとその人達から学ぶことが沢山あり、めちゃくちゃ元気をもらえ、違った方向からも物事を捉えることもでき、明るく前向きに考えて何事にも進める。
　私はそんな周りの人から沢山の愛をもらっています。
　だから私には自慢できる人は沢山います。そんな事をふと考えた時に、あーなんて幸せなんだろうって思う私……本当に幸せな人です。
　つくづく思うのは、愛って人を幸せな気持ちにし、良い方向に導きますね！
　愛があふれている人、大好きです。

　私には愛を伝えたい人が３人います。子どもたちです。
　私は若くして結婚をし、２人の子に恵まれました。女の子と男の子。凄く活発で何にでも興味津々の明るい長女に、私が離れるとすぐ泣いてしまう甘えん坊な長男。
　夫婦として上手くいかず、長女が５歳・長男が３歳の時に家を出ました。離婚するにあたり相手とは親権争いになりました。
　子どもさえ手元に居れば、親権を取られることはないと言われていましたが、私の仕事中に二人を連れて行かれてしまい、親権をとることはできずに離婚。

　それ以来、二人とは会えなくなってしまいました。長女は母親の愛情を少し覚えている年齢ですが、長男は小さすぎてあまり覚えていない年齢でした。
　それから３年後、私は好きな人との間に娘ができました。結婚もせずに産む決断。そんな娘は今は起きてから寝るまで常に喋って明るくさせてくれます。
　下の娘が１歳を過ぎた頃に、前夫のお母さんから連絡があり、長女を私方で育てるのはどうかと言われました。
　私にとっては待ちに待った嬉しい話でしたが、兄弟が離れて暮らすことが嫌な気持ちと、下の娘もいて経済的にも余裕があるわけでもなく、難しい気持ちを伝えました。
　それから二人とは前夫に内緒で何度か会うことができましたが、前夫の再婚を機に会えなくなりました。
　数年後、前夫が離婚をし、また二人とは会えるようになりましたが、事情があり、長男とは会えなくなってしまいました。
　長女とはご飯へ行ったり、買い物をしたりできていますが、下の娘と比べると会えなかった時間が、素直な愛情表現を邪魔します。
　親の都合でこんな形になってしまった申し訳なさと、二人の為に何もできていないもどかしさから、自分の中で気持ちにセーブをかけてしまう。
　だけど３人は一番大切な人。少しずつからでも愛と素直な気持ちを伝えていこうと思っています。
　私の存在が愛を感じられる場所になっていきたいです。三人の母親だけどひよっこママ、これからだなって思っているこの頃です。

　愛を伝えるのはどんな場合も難しい時がありますが、素直に相手の状況も考えつつ伝えられれば素敵ですよね。

　最終の今回は自分のことをほんの少しですが聞いていただくかたちになりました。
　私は自分のことを言える勇気を仲間からもらいました。
　子どもを自分の手で育てられなかった事、結婚もせずに娘を産んだことが後ろめたく、人に言うべきではないと思っていました。
　状況は違うものの、自分のことを隠さずにあっけらかんと話してくれる仲間がいて、言っても大丈夫なんだと思えるようになりました。
　肩の荷が下りて、正直に話して前を見る視野ができたから、やりたい事や目標も大きくなりました。

　これも愛の力！
　私は周りからもらった分、人に愛を伝え与えられる人になっていきたいです。
　愛について考えられる時間、機会をいただき、読んでいただきありがとうございました。