スピリチュアル・エナジー-ほおじろえいいち氏-
このページは、科学ジャーナリストの
ほおじろ えいいち氏によるコラムページです。
ほおじろ氏は、先端科学とスピリチュアリティの統合を目指した内容の執筆をされています。
コロンブスがアメリカ大陸を発見したときのことです。コロンブスたちの乗った大きな船がすぐそこまで来ているのに、そこに住んでいた原住民たちには最初はそれが見えませんでした。彼らには近代科学の粋を集めて作った巨大な船の映像を認識できなかったのです。ところがそれを認識することのできた1人のシャーマンが彼らにその巨大な船のことを説明すると、彼らにもその船が見えるようになったというのです。
これは、理性の働きと、魂の働きをとても良く象徴しているエピソードだと、私は思います。原住民たちの理性(知識)のなかには巨大船という情報がありませんでした。情報のないものは、理性には認識できないのです。ところがシャーマンには、彼の優れた魂の働きで、それが見えました。それで彼らにその情報を伝えることができました。すると、彼らの理性の中にその“びっくり情報”がインプットされます。その結果、彼らにもコロンブスの船が見えるようになったというわけです。
私たち現代人だったらどうでしょうか。超自然的な現象や常識では考えられないような“びっくり現象”が目の前で起こると、私たちも同じような反応をするかもしれません。しかし原住民たちのように素朴ではない私たちの理性は、もう少し複雑です。過剰なまでの科学知識や、合理的な考え方に照らし合わせて、私たちはいろいろなことを考え始めます。それを受け入れるべきか? それをどう解釈すべきか? 騙されるのではないか? 本当に正しいのか? 等々。それは典型的な理性の働きです。
実は、私たちは生まれて以来、その訓練をしています。教育の現場でも同じです。一般に高学歴の人ほど、理性の働きが強くなる傾向があるようです。私たちは様々な知識を学び、それを既存の情報として自分自身の理性の箱の中に取り入れます。そうして何かあるたびにその箱の中の情報を検索し、それらを組み合わせ、総合しながら判断を下そうとするのです。
しかし理性にはできないことがあります。それは、今までになかったまったく新しいものを認識すること、あるいは発見・創造することです。理性は既存の知識や情報を組み立てなおし、一見新たなものを作ることはできますが、まったく新しいものを生み出すことはできません。また、ホンモノを直感的に正しく知ることもできません。「百匹目の猿」の例でいえば、サツマイモを海水で洗って食べ始めるような発想ができないのです。
それができるのは、スピリチュアルなエネルギーです。魂のチカラといってもいいでしょう。『医者いらず老い知らずの生き方』(徳間書店刊 船井幸雄・安保徹共著)に素晴らしいことが書いてありました。「近代科学的常識だけで病を見ているかぎり医師は病気を治せないし、経営コンサルタントは経営者のかかえる問題を解決できない…」。著者の先生方はたいへん知識が豊富です。したがって理性のチカラはとても強い。しかし、それに加えて、魂のチカラもそれに劣らず強いのでしょう。本の内容がそれを物語っています。
たとえば船井先生は、昔、顧客のある経営者が霊能者の言うことを信頼してしまったため、コンサルティングがうまくいかなかったという経験をされています。よく調べてみると、過半数の経営者が易者や霊能者と付き合いのあることがわかりました。そこで、彼らのいうことにも耳を傾け、彼らとも精力的に会って、コンサルティングがうまくいくよう話し合うようにしたというのです。そうすると経営者たちから信頼されてコンサルティングが軌道に乗りはじめたばかりでなく、どういう易者や霊能者がホンモノかもわかるようになったというのです。
私たち現代人は、一般的に理性のチカラが大きすぎる傾向があるようです。理屈を考えているうちに、素晴らしいチャンスを逸することもあるでしょう。だから私たちは様々な機会をとらえて、魂のチカラを磨いておくと良いのだと思います。それには魂を揺さぶられるような感動をすることが大切でしょう。私が日ごろおすすめしているヒーリングDVDも魂のチカラを高めるツールのひとつです。他にもいろいろな方法があるでしょう。自分にもっとも合っていると感じる方法で魂のチカラを磨くこと。それは、私たちが百匹目の猿の1人になるためにも必要なことではないでしょうか。
第100回 | |
第99回 | |
第98回 | |
第97回 | |
第96回 | |
第95回 | |
第94回 | |
第93回 | |
第92回 | |
第91回 | |
第90回 | |
第89回 | |
第88回 | |
第87回 | |
第86回 | |
第85回 | |
第84回 | |
第83回 | |
第82回 | |
第81回 | |
第80回 | |
第79回 | |
第78回 | |
第77回 | |
第76回 | |
第75回 | |
第74回 | |
第73回 | |
第72回 | |
第71回 | |
第70回 | |
第69回 | |
第68回 | |
第67回 | |
第66回 | |
第65回 | |
第64回 | |
第63回 | |
第62回 | |
第61回 | |
第60回 | |
第59回 | |
第58回 | |
第57回 | |
第56回 | |
第55回 | |
第54回 | |
第53回 | |
第52回 | |
第51回 | |
第50回 | |
第49回 | |
第48回 | |
第47回 | |
第46回 | |
第45回 | |
第44回 | |
第43回 | |
第42回 | |
第41回 | |
第40回 | |
第39回 | |
第38回 | |
第37回 | |
第36回 | |
第35回 | |
第34回 | |
第33回 | |
第32回 | |
第31回 | |
第30回 | |
第29回 | |
第28回 | |
第27回 | |
第26回 | |
第25回 | |
第24回 | |
第23回 | |
第22回 | |
第21回 | |
第20回 | |
第19回 | |
第18回 | |
第17回 | |
第16回 | |
第15回 | |
第14回 | |
第13回 | |
第12回 | |
第11回 | |
第10回 | |
第9回 | |
第8回 | |
第7回 | |
第6回 | |
第5回 | |
第4回 | |
第3回 | |
第2回 | |
第1回 |
1974年埼玉大学理工学部生化学科卒業。東京医科歯科大学医用器材研究所にて約3年間、「ホルモンの生体制御学」なる先端科学に挑戦。1980年に詩集『心的惑星圏』を自費出版。その後短編小説や詩を書いていたが、1993年、光文社より『脳に眠る「月のリズム」』を出版し、科学ジャーナリストとしてデビュー。以来、先端科学とスピリチュアリティ統合を目指して執筆活動を続けている。シェルドレイクの仮説を紹介する『なぜそれは起こるのか』(1996年)はベストセラーになった。
『魂の記憶』(2003年)を出版後は生きる意味に取り組み、ヒーリング・エナジーの研究を始めて、『幸せの進化形』 『ヒーリング・エナジー』(いずれも2005年)を出版。また、2006年12月にロシアのベストセラー本の邦訳版『「振り子の法則」リアリティ・トランサーフィン―幸運の波/不運の波の選択』、続いて2007年7月に『「願望実現の法則」リアリティ・トランサーフィン2―魂の快/不快の選択』ともに
(ヴァジム・ゼランド著 ほ
おじろ えいいち監修 徳間書店刊)を出版。2008年2月に『スピリチュアルの世界がよくわかる本』(中経の文庫)、2009年10月に『ポジティブ思考では、なぜ成功できないのか?』(学習研究社)を出版。2006年に無限波動技術株式会社(Q-Wave
Technologies Inc.)を創設し、Q‐WaveヒーリングDVDなどを提供し始める。2009年12月に『人生を変えたいときに観るDVD』(発売・発行:無限波動技術)を出版。
公式サイト:http://www.eiichihojiro.jp