スピリチュアル・エナジー-ほおじろえいいち氏-
このページは、科学ジャーナリストの
ほおじろ えいいち氏によるコラムページです。
ほおじろ氏は、先端科学とスピリチュアリティの統合を目指した内容の執筆をされています。
肯定表現は、一般には、アファーメーションと呼ばれます。自分の願望を達成したり自分自身を良い方向にもっていくために、なるべくポジティブな言葉を選んで繰り返し自分に言い聞かせるという方法です。
たとえば「私は決断力に満ちあふれている」「私は毅然としており、大岩のように揺るぎない」「私ならほかの誰よりもうまくいく」「何事も私を抑えることはできない」「私はどんな障害も克服する」「私は誰よりも強く勇気がある」「私はとても運が良い」「私の心は平和でいつもほほ笑んでいる」「私は至福に満たされている」というような言葉を繰り返し言うことです。たしかに、こういう表現を自分に対して使っていると、自信のようなものがわいてきて、いろいろなことがうまくできるような気持ちになってきます。
しかし、ロシアの元量子物理学者で作家のゼランドは、『リアリティ・トランサーフィン』シリーズの第3巻で、アファーメーションの効果をはっきりと否定しています。とても参考になるので、次に一部を引用してみましょう。
――肯定表現(アファーメーション)を用いて自分自身に話しかけることも無駄なことだ。「私は目的を果たす」と自分に繰り返しても、疑念は消えるどころか、逆に、どんどん大きくなる条件を整えているだけだ。あなたが魂を説得しようとしても、魂は信じてくれない。魂は理性の論理も言語も理解しない。また、魂は曖昧さも許さない。魂に「私は自分の目的を達するだろうか?」と訊いたら、魂は「はい」か「いいえ」で答えるのであって、「たぶん」とか「きっと」とは決して答えない。少しでも疑念の影があれば、答えは「いいえ」となるだろう。
もし魂が疑念を感じているのなら、魂を説き伏せることは不可能になる。では、どうすればよいのか。答えは前述した部分にある。つまり魂は曖昧さを受け入れない、ということ。疑念とは、ある程度は信じられるが、すっかり信じられるわけではないということだ。魂はこの「すっかり信じられるわけではない」というのを「まったく信じられない」に変えてしまう。魂は信じることも疑うこともせず、どうなるのかを、「はい」か「いいえ」でただ知っているだけなのだ。――。
ゼランドはこの本のシリーズで、繰り返し、「理性と魂の一致」の必要性を説いています。つまり、理性がどんな理屈をこねてあなたの心(魂)を説得しようとしても、心の底であなたがそれに不快を感じるときは願望や目的を達成することはできないというのです。だから願望を達成したいときは、あなたの理性とあなたの魂が一致してOKを出すようにしなければならないというわけです。したがって、理性と魂が一致していない状態でアファーメーションを使ってどんなに自分にポジティブなことを言い聞かせても、無駄なのです。彼は言います。
「あなたは、自分に自信があるというアファーメーションを気が遠くなるくらい何回も繰り返して自らに言い聞かせることはできる。だが、それはとても幼稚で無駄な訓練だ。原因を取り除かないまま、病気の症状と闘うのと何ら変わりがない。」
では、いったいどうすればいいのでしょう。ゼランドはこんな逆説的なことを言います。「自信を持つためには、自信を持つことをあきらめるべし」と。
たしかに、自信を持とうと強く望む人は、自信がないからそう思うのでしょう。ゼランドは、自信のなさの原因は2つあるといいます。
ひとつは、自分の個人的な資質についての過度な心配。そしてそこから生じているものは、短所ばかりで長所のない自分に対する不満、他人との比較による劣等感、内気さ、失敗することや格好悪い状況に陥ることへの怖れ等々の感情です。
もうひとつは、外部からの評価を不相応に高めたことから来るものです。そこから生じているものは、自分の内側の低い資質と外側にある高い要求とがつりあわないことによる根拠のない不安、外部の人たちに対する怖れ、自分を大都会の中のちっぽけな存在と認識する感覚、果ては、取り巻く現実に対する恐怖などです。
つまり、自信のなさとは、これらのもののうちどれかに非常にこだわっている状態なのです。それをゼランドは彼独特の言い方で「重要性が高い」とか、「過剰ポテンシャルの状態」というのですが、表現はどうであれ、過度のこだわりがあるということでしょう。ならば、そのこだわりを捨ててしまえばよいのです。つまり、自信を持つことをあきらめてしまうということです。
以上は、拙著『ポジティブ思考では、なぜ成功できないのか?』(学研)の第2章からの引用ですが、ゼランドは「理性と魂の一致」の必要性について、くどいほどに述べています。彼の主張のすべてに私は同意しているわけではありませんが、「理性と魂の一致」の必要性については、まったくその通りだと思います。
これはちょっとむずかしい表現なので、あえてかみくだいて言うとすれば、「理屈と直感が一致している」ということでしょう。直感的に感じることについて、自分の考えもそれに同意して、心と考えがほほ笑みながら同調しているという状態です。そして、こういう状態こそ、願望実現や、ほんとうの幸せに深く関係しているのです。
つい最近出た邦訳版第4巻『トランサーフィン鏡の「超」法則』(徳間書店)でも、ゼランドは「理性と魂の一致」が鏡の「超」法則のカギであるといっています。彼がいう鏡の法則には7つあります。
第1は、「鏡としての世界は、それに対するあなたの態度を反映する」です。
そして第2が、「鏡による反映は、魂と理性が一致した状態で形成される」なのです。
この本で彼は、世界は鏡の構造になっていると指摘します。その鏡にはすべてのものが物理的実体をともなった姿として映し出されています(少なくとも私たちの目にはそう映ります)。しかし、その裏側には物理的実体とはなっていない(あるいはそれを超越した)情報エネルギーに満たされている海のような空間(これを「バリアントの空間」と呼びます)が広がっているというのです。
そしてちょうど鏡の面こそが、物理的実体世界とバリアントの空間との境目であり、私たちはその鏡の面を通じてバリアントの空間に働きかけることができ、逆に現実世界に何かが実現されとき、それはまず鏡の面に映り始めるというのです。なぜ現実世界にそれが実現するかというと、それがすでにバリアントの空間に存在していたからです。そして、そういうときは、必ず理性と魂が一致した状態であるというわけです。
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1974年埼玉大学理工学部生化学科卒業。東京医科歯科大学医用器材研究所にて約3年間、「ホルモンの生体制御学」なる先端科学に挑戦。1980年に詩集『心的惑星圏』を自費出版。その後短編小説や詩を書いていたが、1993年、光文社より『脳に眠る「月のリズム」』を出版し、科学ジャーナリストとしてデビュー。以来、先端科学とスピリチュアリティ統合を目指して執筆活動を続けている。シェルドレイクの仮説を紹介する『なぜそれは起こるのか』(1996年)はベストセラーになった。
『魂の記憶』(2003年)を出版後は生きる意味に取り組み、ヒーリング・エナジーの研究を始めて、『幸せの進化形』 『ヒーリング・エナジー』(いずれも2005年)を出版。また、2006年12月にロシアのベストセラー本の邦訳版『「振り子の法則」リアリティ・トランサーフィン―幸運の波/不運の波の選択』、続いて2007年7月に『「願望実現の法則」リアリティ・トランサーフィン2―魂の快/不快の選択』ともに
(ヴァジム・ゼランド著 ほ
おじろ えいいち監修 徳間書店刊)を出版。2008年2月に『スピリチュアルの世界がよくわかる本』(中経の文庫)、2009年10月に『ポジティブ思考では、なぜ成功できないのか?』(学習研究社)を出版。2006年に無限波動技術株式会社(Q-Wave
Technologies Inc.)を創設し、Q‐WaveヒーリングDVDなどを提供し始める。2009年12月に『人生を変えたいときに観るDVD』(発売・発行:無限波動技術)を出版。
公式サイト:http://www.eiichihojiro.jp