スピリチュアル・エナジー-ほおじろえいいち氏-

このページは、科学ジャーナリストの
ほおじろ　えいいち氏によるコラムページです。
ほおじろ氏は、先端科学とスピリチュアリティの統合を目指した内容の執筆をされています。

　最近は若者たちの本離れが進み、経済不況が追い打ちをかけるようにして、本が昔のように売れなくなっているといいます。若者が本を読まなくなった国の将来は明るいとはいえないでしょう。だからとくに若い人たちにはたくさん本を読んでほしいと思います。私は1ヵ月に何十冊もの本を読むわけではありませんが、おもしろそうだと思った本は自分で買って、最後までじっくりと時間をかけて読みます。いろいろな知識が得られるし、さまざまな体験をすることができるからです。もしこの本を読んでいなかったら、人生の損になっただろうと思う本もたくさんあります。

　そんな本の１冊に、『あるヨギの自叙伝』（森北出版）があります。インドのパラマハンサ・ヨガナンダという人が書いたものなのですが、５００ページ以上にも及ぶ分厚い本で、しかも上下２段に小さな活字がびっしりと並んでいるので、読むのを躊躇してしまう人がいるかもしれません。しかし２年前、私はどうしても読んでみたいと思い、ネットで注文して取り寄せ、読み始めたのです。するともう止まりません。仕事を終えてから連日夜遅くまで読みふけってしまいました。

　ヨガナンダは、インドの有名なヨギ（ヨガ行者）です。１８９３年１月５日に生まれ、１９５２年３月７日にマハサマディ（ヨギが意識的に肉体を脱ぎ捨てること）のためこの世を去ったといわれています。彼は青少年時代以外は人生の大半を外国で過ごし、神秘的なヨガの魅力を近代科学の言葉をも駆使しながら多くの人々に伝えるという仕事に生涯をささげました。そして、今なお世界各地で魂の救いを求める人々に大きな人生の指針を与えているようです。

　この本には、近代のヒンズーの聖者たちがあらわす超人的な能力が、ヨガナンダ自身の目撃談として数多く語られており、さらには彼自身の神秘に満ちた霊的体験もリアルに描かれているので、読んでいて驚きの連続です。なかでも私がとくに興味をもったのは、彼の師スワミ・スリ・ユクテスワの話です。

　ユクテスワは、ヒマラヤの奥地に数世紀にわたって生きている（？）という神人マハアヴァター・ババジの直弟子のそのまた直弟子という聖者で、病人をたちどころに治すなどは当たり前のこと。そのほかにもたいへん優れた超人的能力を持っていたという人です。
　しかし彼はことさらその能力を誇示しなかったため、あまり人には知られていなかったようです。そんな彼が、弟子のヨガナンダに教えたということの１つにこんなものがあります。

　「人は、この無常の肉体に宿って生きている間は、刻々と変化する天界と地界のさまざまな影響力を受けなければならない」。これを今風に表現しなおすと、「私たち人間は、刻々と変化する宇宙と地球からのエネルギーの影響下にある」ということでしょう。
　そのエネルギーのなかには私たちにとても悪い影響を及ぼすものもありますが、「ある種の純粋な金属や植物の組み合わせ、また２カラット以上の純粋な宝石にはその影響力を打ち消す力がある」というのです。これは現代の波動エネルギー科学の観点からしても、真理を突いているといえるでしょう。

　なんといっても圧巻は、亡くなったユクテスワが後日、愛弟子のヨガナンダの目の前に現れた（復活した？）ときの話です。ユクテスワは、ライフトロンという幽体を身にまとって現れ、ヨガナンダがしっかりと手で師の幽体の腕をつかみながら半分は言葉で、半分はテレパシーで会話しているという場面。それによると、ユクテスワはヒラニャローカという幽界の星に生まれ変わっており、そこでさらに高い観念界へと進む準備をしている清らかな魂を助ける仕事をしている。つまり、霊的に進化した人たちの幽体的カルマを取り除き、幽界での生まれ変わりから解放される手助けをしているというのです。

　さらに幽界の様相を説明しているところが何ともいえず美しいです。「幽界の太陽や月の光は、北極のオーロラと似ている」「幽界は常に春のような暖かさで、ときおり光輝く白雪や、多彩な光の雨が降る」「幽界の遊星には、オパール色の湖や、きらきらと輝く海や、虹色の川がたくさんある」等々。

　このようにスピリチュアルで刺激的な本なのですが、読んでいて私が一番驚いたのは、ヨガナンダの生家の写真を見たときです。４８ページに３階建ての特徴のある家の写真が載っているのですが、私はその写真を初めは見過ごしました。しかし２〜３ページ過ぎたあたりで、何か感じることがあって、ページをめくりなおし、しげしげとその家の写真を眺めたのです。すると、なんという懐かしさでしょう。私はこの家に行ったことがあるという、非常に強い懐かしい感情に襲われたのです。なぜなのでしょうか。

　私は今までインドには行ったことはありません。また、この本を読むまでヨガナンダのことは知りませんでした。とすると、前世で彼の生家に行ったことがあるのでしょうか。
　それとも、前世でこの家に住んでいたのでしょうか。しかし、そういうことはちょっとあり得ないでしょう。だとすると、もっとも考えられるのは、ヨガナンダの懐かしさの感情エネルギーが本のなかの写真にこもったということです。この本を読んだ方で、私と同じように感じた方はおられるでしょうか。ともあれ、この本はいろいろな意味でとてもおもしろいので、今でも時々思い出してはページを広げています。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

※来たる１２月２０日にセミナーを行います。タイトルは「ポジティブ思考を超えて生きる！」よろしかったらぜひご参加ください。
詳細はこちら。→ http://www.funaivisioncreates.com/De_Seminar.cfm?ID102=2&ID=58

※ほおじろえいいちの無料メルマガの購読登録はこちらです。
http://www.eiichihojiro.jp/topics/magazine.html

★　ヒーリングＤＶＤ各種についてはこちら
http://www.eiichihojiro.jp/coconi/index.html
http://www.eiichihojiro.jp/healingdvd/index.html

★ ２００８年オープンワールドでのほおじろえいいち先生の講演ＤＶＤ／ＣＤ好評発売中！
→ http://www.ningenclub.jp/ows/products/detail.php?product_id=135

★『心☆サイエンスＤＶＤ』の第1巻「シンクロニシティからフローへ」
→ http://www.eiichihojiro.jp/benkyou.html