「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

日頃、公私ともに最も気を付け、大切にしているものが、「時間」です。

自分の時間もそうですけれど、
特に他人の時間を大切にしよう、と心掛けています。
人生の時間は限られているのだから、
たとえ１分でも、その貴重な時を、
私と一緒に使ってもらえることに、感謝しています。

舩井会長にも、お忙しい中、たくさんの時間をいただきました。
コンサル料に換算したら、大変な金額になったと思います。
１分も無駄にしないよう、こちらからの報告は事前にＦＡＸをしたり、
簡潔にお話しするようにして、会長からのお話をいろいろ伺いました。

「時は金なり」「Time is money.」とは、
時間は金銭と同じように貴重なものなので、無駄にせず大切に
という意味のことわざですが、
経営的な観点で言うと、時はまさにお金。
時間＝支出　に直結します。

社員の時間を使えば、その分のお給料が発生しますし、
外部の人を動かせば、もちろんその対価をお支払いすることになります。
実際、ＩＴ系の作業、プログラミングなどは、費やす時間（工数）で
金額を決める事が多いので、そういう考え方になったのかもしれませんが、
仕事をする上では、いつも、この仕事でこれだけの人を動かすと、
いくらに相当するのか、ということを意識しています。

毎朝の朝礼、社内会議、得意先との打ち合わせ。
出席者全員分の時給を足したら、いくらになるでしょうか？
その金額を稼ぐのに、どれだけのコストがかかるでしょう？

その価値に見合う内容でなければ、行う意味がありません。
雑談の中から、いいアイディアが生まれることはありますが、
儀礼的に行われる朝礼に、何万円、何十万円もかかっているのはもったいない。

ですから、私達の会社では、ミーティングも朝礼も短くしています。
朝礼は、全員に口頭で伝えなければならない事だけを伝達、
会議は、意思決定の場。

初めからブレストとして設定した場でない限りは、
その場で内容を説明したり、だらだら意見交換することを避けています。
コミュニケーションを図る目的なら、別の場で。
情報共有や報告なら、メールや共通のフォルダに情報を置くことでできるし、
資料を読めば済むことで人を集めるのは、人件費はもちろん、
参加者の大切な人生の時間が無駄になるからです。
会議の主催者は、資料をメールなどで
あらかじめ出席予定者に渡し、
出席者は読んで問題点を考えておく。
会議では、問題点を出し、解決策を揉んで
決定される。
そういう具合です。
複数のアイディアが集まるからこそ
生まれる成果。
それがなければ、会議をする意味がありません。
ですから、意見のない人は、次から呼びません。

全員の予定や、それぞれのタスクは、グループウェアで管理しています。

私は手帳を持っていないし、秘書やアシスタントもいません。
全ての予定をグループウェアに入れており、
スマホやＰＣからアクセスしています。
個人的には、いろいろな種類の仕事をしていますが、
効率的に時間を使うために、
やること１つ１つに締切時間を設定して、
プライオリティを付け、その順に行っています。
会社のメンバーは、誰でも私のスケジュールを参照して、
予定を入れることができます。
そのため休暇を取る時は、予定を早めにサイボウズに入れておかないと誰かに時間を予約されてしまいます（笑）。

が、こうした事で、時間をうまく使えれば、
本来の仕事に充てられる時間が増えて、余裕が生まれ、
集中力が高まって、同じ業務も短時間でできるようになり、
良いサイクルになるのかなと思っています。

本当の意味では、時間も健康も、お金では買えないなぁと思うのです。
時間＝人生です。値段は付けられません。
あなた様の時を、人生を、大切にお過ごしください。