「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

Go to トラベルでウイルスの拡散が心配な今、遠出はできません。
変わらず、ウォーキングする毎日です。
近くに、三井不動産と渋谷区の共同事業で、
公園・駐車場・商業施設・ホテルが入る複合施設ミヤシタパークが
7月28日にプレオープンしたので、行ってきました。
（混雑防止のため現在は入場予約制。完全オープンは8月4日。
　当初のオープン予定からコロナ禍で1ケ月超延期）

2年前に渋谷の変容について書きましたが
その後、どう変わったかについてもご紹介したいと思います。

公式サイトより
向かい側の歩道橋から撮影	路面に渋谷横丁19店舗24時間営業

この場所は元々、宮下公園（大きな駐車場併設）。
渋谷駅近く、JR山手線と並行した全長330mの公園でした。
ホームレスの人がテントを張っていて、
一般市民としては、あまり近寄りたくない場所でしたが、
10年以上かけた計画で、180度、生まれ変わりました。
とはいえ、隣接する昭和レトロな「渋谷のんべい横丁」が
残っているのが、またカオスで面白い所です。

渋谷の再開発の一部として、公募により、整備事業者が
三井不動産になったそうです（設計は竹中工務店）。
渋谷区は、新庁舎と公会堂を費用ゼロで建設。
総工費211億円に、私達区民の税金は使わず、
土地を民間に貸し出し、その賃料で賄いました。
貸し出された土地に、もうすぐ39階建てのマンションができます。
五輪を見込んだマンション開発が、コロナ禍に見舞われ
どのくらい埋まるのかわかりませんし、この先、何かの
補助金を出すことにならないことを祈りますが、
区庁舎建設費ゼロは評価していいと思います。

さて、ミヤシタパークの商業施設部分ですが、明治通りに面した所に
Louis Vuitton、GUCCI、BALENCIAGA、PRADA、Adidas
高額家賃を払えるのは、結局ハイブランドってことですね・・・
テナントは、新業態、日本初出店などで
倉庫風のインテリア、渋谷や東京土産を意識した商品と
渋谷カルチャーを押し出し、インバウンド需要を見込んだ
一般人には高感度すぎる、だいぶ振り切ったラインナップ。

渋谷らしいスケボー	2階店舗部分
正面は体験型のキットカットショコラトリー	2階飲食店は開放的

注目は、日本で1日に1店舗は閉店しているという書店業界で
気を吐いている「天狼院カフェ」ですが、折しもファッションビル１０９の
人気店であったセシルマクビーが撤退など、今の市況で、
各店舗が果たしてどれだけ売り上げられるのか、心配ではあります。

実は、明治通り沿いに渋谷駅を通り越した代官山側の
再開発エリアである渋南の「渋谷ストリーム」、「渋谷ブリッジ」が
開業から2年弱で、閑散とした状況になってしまったからです。
そこから代官山駅へ続く「ログロード代官山」はずっと人出がないまま。

「渋谷ストリーム」もまた、飲食店、ホテル、オフィス、ホールなどの
複合施設。22階分、約1万4000坪オフィスをGoogleが一括借り。
ビットバレー渋谷に再びIT系の大規模オフィスが集まったため
その需要を見込んで、飲食店が多数できた矢先に
リモートワークになったことと、飲食店・イベントの自粛要請で
ゴーストタウン化してしまったのです。

渋谷カルチャーは日本の元気の中心でもあります。
今後も続くリモートワーク、観光客なし、再びの自粛要請・・・
Withコロナの中で、渋谷の仕掛け人やクリエイター達が
どう復活させていくのか、引き続き注目です。