「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

小学生の時、アメリカのお土産でもらったSNOOPYのぬいぐるみとコミック本。
それは私にとって、ただの犬のぬいぐるみではなく、１９６０年代の日本には無い
かっこいい、アメリカの文化でした。以来ずっと、SNOOPYが好き。
大人になって、子供の時に買えなかったSNOOPYグッズを
コレクトするようになってしまいました。

◆PEANUTSとSNOOPY
PEANUTSとは、１９５０年からアメリカの新聞で連載された
SNOOPYやチャーリー・ブラウンが出てくる（主に４コマ）漫画のタイトル。
１９６９年には、アポロ１０号の指令船と月着陸船に、
チャーリー・ブラウンとスヌーピーの名が付けられました。

漫画とはいえ、新聞に掲載されているので、子供向けではなく、
友情や恋心や人生哲学や、シニカルな内容が描かれ、
これをまとめたコミック本は、詩人の谷川俊太郎さんの翻訳で、
名言も多く、１９６０〜８０年代、私にとって
英語やアメリカの生きた文化やライフスタイルの教科書でした。

日本では１９６８年にサンリオが、キティちゃん誕生（１９７４年）前に、
ライセンス契約をしてSNOOPY商品を製造・販売、
１９７０年からは、ファミリアがぬいぐるみを販売しました。

PEANUTSは、ディズニーのように大規模ではありませんが
カリフォルニアのナッツベリーファームと、
大阪のユニバーサルスタジオにエリアがあり、
中目黒、横浜、小樽、伊勢、京都、湯布院でカフェレストランを展開、
六本木の「スヌーピーミュージアム」は先日、閉館しましたが
来年、南町田グランベリーパークに移転するなど、
グッズ・店舗・テーマパークと、立体的な展開をしています。

◆PEANUTS　HOTEL
そして今年７月、神戸にPEANUTS　HOTELをオープン。
超予約困難ですが、さっそく、行ってきました。

北野、異人館の近くで、新神戸駅、三ノ宮駅からアクセスが良く、立地は抜群ですが、古いビルをリノベーションした、全１８室の、とても小さなホテルでした。
（１８室しかないのですが、争奪戦で予約困難は当然ですね）
部屋は、１４�u〜でバスタブ無し、一番いい部屋も３１�u（バスタブ付）＋テラスと、かなり狭いのですが、アメリカのPEANUTSの世界になっていました。

フロアごとに「IMAGINE」（４階）、「HAPPY」（５階）、「LOVE」（６階）とテーマがあり
さらに１部屋ずつにストーリーがあり、それぞれが独自のインテリアです。
たとえば、私が宿泊した６１（Special Room）は、
“It’s nice to have a home where your guests feel comfortable ”
お客さんが居ごこちよく思ってくれるうちをもってるってのはすてきだな。

全部屋、インテリアも価格も異なるので、部屋ごとに予約を取ります。
しかも、１２／１〜２０１９／１／３１のご予約受付を、９/２０（thu）１３：００〜受付開始
という方法なので、一気に予約が埋まります。
このあたりが、うまいなあ！
ディズニー（TDR）のような大きなホテルは、大きな投資が必要ですし
仮にUSJの近くにオープンしても、集客がうまくいくとは限りません。
最小限の投資で、すぐに回収できる訳です。

１泊料金は、部屋単位で３０，０００円〜５５，０００円（税別）、
２名までの朝食込み、下記のアメニティは全て持ち帰りＯＫ
今治タオル（バスタオルとフェイスタオル）、スリッパ（１人２足）
ボールペン、メモ帳、プラスチックのカップ、木製ティースプーン
歯ブラシ、デンタルペースト、シャンプー、コンディショナー、
クッキー、コーヒー、紅茶、シュガー＆ミルク、ミネラルウォーター
などなど

これだけお土産があれば、決して高くないし、インテリアの勉強にもなって
宿泊客は大満足。
朝食時、ダイニングに集まるゲストは、SNOOPYが好き、という
共通点があるので、その連帯感を感じることも、楽しい思い出となります。
もちろん、舌の肥えた女性客に合わせ、食事も安くておいしい！

今の時代は、趣味や価値観が多様化し、みんなと同じ、ではなく
自分だけ（おひとりさま）でも、好きなことに時間とお金を使う人が増えています。
マスを狙うのではなく、
規模は小さくてもコンセプトがしっかりしていて完成度が高い
を実現すれば、成功に繋がる、という事を改めて感じました。