「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

素敵な人になるには、どうすればいいか……？
良い会社にするには、どうしたらいいか？
若い方から、このような質問？　相談？　を受けるこの頃……
「ダイヤモンドの真贋を見分けるには、たくさんの本物を見る事」
というのを聞いたことがありますか？


ダイヤモンドは、4Cと言って価値を測る物差しが決まっています。
Color（色）、Clarity（透明度）、Cut（カット）、Carat weight（カラット＝重さ）です。

Colorは、Ｄ〜Ｚまであり、Ｄが最も無色透明で、徐々に黄色みを帯びていきます。
Clarityは、無傷のフローレス（FL）、IL、VVS1、VVS2、VS1……と１１等級あります。
一般的に最も気にするCaratは、大きさではなく、重さ。
（大きさが同じならば、概して偽物の方が密度が高く、重いようです。）

たくさんのダイヤモンドを見比べていると、鑑定書を見ずとも、
ちょっと黄色いからカラーはＦかな、というように、
カラーが何か、どのくらいのクラリティか、ジルコン（偽物）か本物か、
見分けがつくようになります。
人間の眼、観察力は優秀で、本物ばかりを見ていると、
偽物を見た時に違和感を抱くようになるのです。

漆器や焼き物、絵画も同じ。
木地に地の粉を塗り布地を貼って漆を幾重にも塗るなど
１００以上の工程が必要な「輪島塗」は、丈夫で何代にも渡って使用でき、
割れても修理が可能です。
その輪島塗を販売するお店に、「輪島塗」だと思って、
「ウレタンに化学塗で塗装したお椀」の修理を依頼する人が絶えないそうです。
もし、手描きして金粉を蒔いたもの（蒔絵）か、印刷なのか見分けられなくても、
手に持てばすぐに分かります。
本物の輪島塗は、地の粉や布の分、ずっしり重いからです。

本物を知り、それがどうして一流、本物、と評価されているのか
を知ることは、自分の成長のために、とても重要なポイントです。

一流のサービスを知らなければ一流のサービスはできない
一流ホテルを利用すると、
一流のサービス、ホスピタリティとは、どのようなものか、を知ることができます。
サービスマンの身だしなみ、言葉遣い、笑顔、姿勢
そうした全てが勉強になるでしょう。

ハイブランドで買い物をすると、
素敵な包装がされ、中身をより素敵に演出していることがわかります。
また店内を見るだけではわからないこと、
たとえば、お手紙（ＤＭではない）や、イベントへの招待、プレゼントなど
顧客にどんなサービスをしているかも、知ることができます。

贅沢をしましょう、と言っているのではありません。
一流とはどのようなものなのかを知りましょう、体験しましょう、ということです。

一流のサービスや製品というのは、教科書のようなもの。
良い所を真似すればいいのです。
それがやがて習慣になると、素敵な人、良い会社に近づけるのではないでしょうか？

ダイヤモンドのように、（自分自身で）原石を磨いて、美しく輝く人になりたいですね。