「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方
このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を2006年から務める(※2022年退任)乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。
「いじめ」について
誰かに 「いじめられたこと」はありますか?
誰かを 「いじめたこと」がありますか?
私は、いじめられたことがあります。
高校1年生で、フランス・パリの学校に行った時です。
1970年代、パリでは、まだ日本の事が知られていなかったし
ベトナム人、中国人以外の有色人種が少なく、黒人は殆どいない街でした。
そこで自己紹介のために、世界地図で日本を示して説明しようと
本屋さんに地図を買いに行ったところ
日本でいつも見ていた、日本が真ん中にある世界地図は無く
全てが、ヨーロッパが真ん中に配置された世界地図でした。
こういう地図を見たのが初めてだったのでビックリしましたが
自分の常識は世界の常識では無い、という事を知り、少し大人になりました(笑)。
でも……その地図には……日本が無い!
まさか、日本が載っていないなんて!
右の端にも、左の端にも無いのです……
時々、「Chinois Cochon」 と言われていましたが ※シノワ(中国人) コション(豚)
中国と日本の区別がつかないのは仕方ない事なんだ……
もし、Chinois(中国人)ではなく、Japonaise(日本人)と言われたとしても
悪口には違いないのですが、そもそも日本自体が認識されていない事に
気力を失い、あきらめの境地になってしまいました。
ホールフーズ(自然食品店)のロンドン店に掲示されていた世界地図
日本の影が薄い……
「いじめは生物の本能」
そんな事を思い出すのは、ニュースで、いじめについて読み聞きした時や、
水槽の熱帯魚の、「ある特別な」世話をする時。
南の島でしか見られない美しい海水魚が泳ぐ姿を眺められたら、癒されるに違いない。
そう思って飼い始めた熱帯魚。
ですが、魚の実態を知るほどに……生物の本能の恐ろしさを知ることになったのです。
飼い始めた頃は、夜、間接照明の部屋の中で浮かび上がる魚が
色とりどりに、ゆらゆら輝いて、と〜ってもキレイで
魚は、どうやって眠るのかな、もっといろいろな種類の魚を入れたいな、と
わくわくしながら水槽を覗いていましたが……。
ある日のこと。
少し身体が小さい1匹の元気がないのです。
よく見ると、ヒレが切れている。どうやら誰かに、つつかれたらしい……。
スズメダイの類は、丈夫で飼いやすいけれど、縄張り意識が強く、
複数飼育すると、身体の大きいモノが小さいモノを突いて、殺してしまうこともある
と本に書いてありました。
毎日のエサやりで情が移っているので、そうなったら悲しい。
そこで即座に水槽を2つに分けるプラスチック製の仕切を購入し、
他の魚にいじめられずに、ゆっくりエサを食べて元気になって、と祈りつつ
弱った魚を隔離しました。
しかし、翌日。
さらに弱ったその魚は、介護もむなしく、翌々日に死んでしまいました。
そして残りのルリスズメ達は、しばらく平和に元気にしていましたが、
1匹だけが大きく育ち、泳ぐスビートも早く動きも鋭くなり、
お気に入りの石の近くに他の魚が来ると、牽制するようになりました。
エサも鋭敏な動きで他の魚の2倍の量をキャッチし、ますます大きく育ちました。
(このルリスズメをジャイアンと名付けました。)
縄張りをリセットするため、頻繁に岩などのレイアウトを変えました。
けれども、また……1匹が突かれて傷ついていました。
再び仕切を取り分け、隔離しましたが、2日後に死んでしまいました。
弱い者を隔離すると、傷によって、というより、ストレスで餌を食べなくなり
より、弱っていくようなのです。
解決方法の模索
同じことが起きないように、ショップに相談して、他の魚を増やすことにしました。
環境も魚関係も大きく変わることで、勢力図を変えられる、との事。
後から入れる魚は、先住の魚より大きなものを入れる、同じ種類を複数入れない、
種類が異なっても同じ色同士は争う、というアドバイスに基づき、
「クマノミ」「クロスズメダイ」「デバスズメ」「コガネキュウセン」を入れました。
実際、水槽に入れたら、色が違う魚の間では、争いは起きませんでした。
自分より大きな魚が来たせいで、ジャイアンもおとなしい。
やれやれ、これで水槽内のバランスがとれたかな、と安心していたら、
数日もたたないうちに、ジャイアンが、小さいクロスズメダイを追い回すように。
すぐに、クロスズメダイを保護するべく、再び仕切を設置して水槽を2分割。
しかしその翌日、注意して見守る私の目の前で、ジャイアンは
なんと次のターゲット、小さめのルリスズメを追い始めたのです。
ああ、これでは保護してもキリがない。
そう思った私は、逆にジャイアンを隔離しました。
このままエサを控えめにして、他の魚が大きくなるまで隔離しておこう。
数日後、弱っていたクロスズメと、ルリスズメが無事復活。
一方ジャイアンは、隔離されたストレスも無く、
仕切の向こうから、他の魚にちょっかいを出して意気盛ん。
今まで隔離された魚は、ますます弱っていったのに……。
しばらくして、他の魚も大きくなったので、
縄張りをリセットするため、頻繁に岩などのレイアウトを変更し
仕切をはずして、また同居させてみると、水槽に平和が戻ってきました。
それから約2週間後。
一番大きくなったクマノミが、同じ黄色系のコガネキュウセンを追い回したので
今度は、クマノミを隔離。しばらくしてまた仕切りを撤去。
……こんな事をずっと繰り返してはいますが、強い魚を隔離してからは
死んでしまうことはなくなりました。
でも、いじめ自体は決してなくならないのです。
拙宅には、他に犬(ヨークシャーテリア)が、父犬・母犬・双子・妹と5頭。
ここでも、体の大きい子が小さい子をいじめる、という現象がありますが
序列に常に気を配る、いじめる子を現行犯で叱るなど、
人間の介入(飼い主の態度)で、争いはかなり避けられます。
それでも、いじめ自体はなくならない。
飼い主が見ていない所でいじめられ、ケガをしていることもあるのです。
こうした経験から、強い者が弱い者をいじめる事は、
生物の本能に組み込まれているように思えるのです。
解決策は、強い者を離すこと。きちんと見続けること。環境を変えること。
人間社会にも同じ事が言えるのではないか、と思うのです。
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起業家・経営者・デザイナー
文房具、化粧品、IT系人材派遣、TV・映画のCG画面製作、動物の衣装製作(あのタレント犬の衣裳も担当)など幅広い事業に従事。
船井幸雄グループ・イリアール株式会社 元代表取締役
株式会社イメージ二アリング 代表取締役
プラチナ万年筆株式会社 取締役
犬・猫の服 「代官山Nahomilly」 オーナーデザイナー
★イリアール株式会社:http://www.honmono.jp/