「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

前回に引き続き、ストーン・ヘンジのレポートや、wi-fiなどの通信事情、食など
ロンドンの最新事情をお伝えします。

◆ロンドンの食
かつて、イギリスはご飯が美味しくないと言われていましたが、 金融の中心であるロンドンには、世界のセレブリティや食通が集まるため
ロンドンオリンピック以降、世界各国の名料理人が来たことでレベルが上がり、
今や街のカフェも、東京と同じように美味しいパスタ・パン・スイーツがよりどりみどり。
元々あった、アフタヌーンティー（ＡＴ）も進化を遂げて、エレガントで素晴らしいのです。

◆お薦めアフタヌーンティー
ＡＴは、スープ、サンドウィッチ、ムース等の後に、甘いものが出ます。
さまざまな工夫を凝らしたパン（ペストリー）、イギリス名物のスコーン、キッシュ
チョコレートや果物のケーキ類……価格は、７０００円前後。
食べきれなければ、持ち帰れることが多いです。

どこでも目にも舌にも美味しく、最近は、とてもおしゃれな専門店も
たくさんできています。
毎年、実施される「Afternoon Tea Awardの２０１６年の結果は↓
- Best Traditional Afternoon Tea - Claridge's
- Best Contemporary Afternoon Tea - Mandarin Oriental Hyde Park
- Best Themed Afternoon Tea - Sanderson London
- Best Family Friendly Afternoon Tea - Grosvenor House

他に、英国王室御用達の紅茶で有名な「Fortnum & Mason」のティーサロンや、
最もイギリスらしいホテル「Goring Hotel」が、クラシカルでお薦めです。
「Goring Hotel」は、１００年にわたり、ゴーリング家が経営する名門で、
キャサリン妃が、２０１１年４月のウィリアム王子とのロイヤルウエディングで
式の前の１週間を、家族と共に最上階のスイートルームで過ごして準備を整え、
ここからウエストミンスター寺院での挙式へ出発したホテルだけあって、
お客様が紳士淑女ばかり。もちろんホテルマンのホスピタリティも抜群で、
紅茶がびっくりするほど美味しかったです。

そして、ロンドンに行ったら是非とも乗っていただきたいのが
「Afternoon Tea Bus Tour」
赤い２階建てバスの中で、ＡＴをいただきながら、ハイドパークを一周。
バッキンガム宮殿やハロッズ、ビッグベン、ピカデリーサーカス、ノッティングヒル等を
車窓から眺めながら食べられるので、観光の時間の節約にもなります。
ご覧の通りの可愛さだけでなく、ベーカリーが運営していて、
バスの１階のキッチンで調理して出されるので、味も、とびきり美味しいのです。
お土産まで付いて、６６００円〜８３００円（座席による）。
お誕生日会をしているグループもありました。

◆ロンドンの通信事情
ヨーロッパは、電波に制限があります。
街中でも、電話の電波が３Ｇ、時には２Ｇという場所があり、
通信事情はよくありません。
たとえばフランスでは、２０１５年１月２９日に制定された、
無線技術（携帯基地局、携帯電話、タブレット）による電磁波の拡散を規制する
法律により、保育所等での無線ＬＡＮ（Ｗｉ−Ｆｉ）等の禁止、
小学校での無線ＬＡＮ等の機器の（授業で使う時以外）停止、
携帯電話の広告には（イヤフォンのような）ハンズフリー通話装置の使用促進を明示する、
Wi-Fiを提供しているすべての公共の場所は、入口に明示する
等がなされています。

今回は、ロンドンとパリに行きましたが、どちらでも駅や電車では
電波自体が殆どなく、電話もWi-Fiも、繋がりませんでした。
ですから、電車内では、新聞や本を読んでいる人が多く
スマホを触っている人は、殆ど見かけません。
少し懐かしい風景と思ってしまいましたが、
日本は規制が無いのが怖いなとも感じます。
そういえば通話時もイヤフォンを使っていて、
耳に直接電話を当てて通話している人を見ませんでした。

◆世界遺産「ストーンヘンジ」

ロンドン市内から、車で２時間ほどで、「ストーンヘンジ」
のビジター・センターへ。
英国の国家遺産として管理されているので、自家用車の人もバスの人も
ここで小さなシャトルバスに乗り替えて、３分ほどで、ストーンヘンジの近くへ。
ストーンヘンジの環状列石、ストーンサークルは、平らな草原に、
ぽつんと立っていました。
元々は、円陣状に一周、囲われていた中に、門の形の組石（トリトン）が
５組あり、直径１００ｍの円形に４〜５ｍの高さの３０個の立石があったそうです。
今は、ところどころ石が倒れたり盗まれたりして、↓のような姿になっています。


イヤホンガイドを日本語に設定して聴きながら、徒歩で一周します。
ストーンヘンジに設置された番号（１〜８）の各所に立って、
イヤホンガイド機器に、番号を入力すると、とても詳しい解説が訊け、
穴や石の配置が暦学的な意味合いを持つことがわかります。
夏至の日に「ヒール・ストーン」と呼ばれる高さ６ｍの玄武岩と太陽が重なり、
影が、中心にある祭壇石に届くのだそうです。

高さ７ｍもある石を、このように建てるのは、現代の建築技術でも難しいとのこと。
どのようにして建て、何に使ったのか、いまだ謎に包まれています。
イヤホンガイドでは、諸説を紹介するのでご自身で判断してください、とした上で、
「太陽の動きに合わせて配置された先史時代の神殿で
紀元前３０００〜２２００年にかけて段階的に立てられた。
この建築様式を調べると、この時代の人々が、
天文などの知識と建設技術を擁していた」　と解説しています。

ぐるっと一周すると、後ろ側は倒れていることがわかります。
周囲には塚が多数あり、地位の高い人の人骨も発見されています。
発掘された外来素材の装飾品は、ビジターセンターに展示されていました。
詳しくは、ネットや書籍でご覧いただければと思いますが、
エジプトのピラミッドが同じ頃に建てられていることを考えれば
このくらいの技術や知識はあったのでしょう。
それにしても、最大５０ｔあるサーセン・ストーンを
３０ｋｍ離れたマールバラ・ダウンズから
４ｔのブルー・ストーンを８２個も、２５０ｋｍも離れているサウスウェールズの
プレセリの丘から運んで、立石と横石を動かないように凹凸で接合するなど
かなりの大事業であり、どんな人が何の目的で命じたのか……
確かに世界七不思議の１つかも。
研究者ならずとも思いを馳せてしまいますね。