「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼ぶ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

日曜８時　日本テレビで、１９９６年〜２００４年まで、放映されていた
「特命リサーチ２００Ｘ」という番組をご記憶でしょうか？

長く続いたため、スタッフもキャストも仲良くなり、かけがえのない心友として、今でも進行が続いています。先日は、チーフ役だった、佐野史郎さんの還暦祝いに、約４０名が集結しました。

「特命リサーチ２００Ｘ」は、ファー・イースト・リサーチ社（ＦＥＲＣ）という架空のリサーチ専門企業の調査員が、上司であるチーフに調査報告をする、という設定でのドラマ仕立ての部分と、ドキュメントである調査報告ＶＴＲから成る、ドラマと事実の合体という、画期的な番組でした。

第１回は、
　天才少年の謎を追え！（精子バンク）
　謎の写真を追え！（衛星写真）
　自衛隊はなぜ遊園地へいったのか（ＦＵＪＩＹＡＭＡ）
の３本立て。

以後のテーマは、隕石、雷、三角波、離岸流、巨大地震、地震予知、ＵＦＯ、超能力、臨死体験、エリア５１、バミューダートライアングル、ナスカの地上絵、地球外生命体、雪男、恐竜、チュパカブラ、オランペンデク、かまいたち、グロブスター、金縛り、デジャビュ、ピラミッドパワー、ミクロ技術、コレステロール、ヒトゲノム、ひらめき、静電気、アトランティス大陸、オーパーツ、タイムマシン、シュメール文明、夢、ドッペルゲンガー、胎児の記憶、遠隔治療、人体再生、恋愛の科学、シワと老化、不安障害、キレる、気功、写真うつりをよくする方法、アロマセラピー、ダイエット、虫歯、口臭、花粉症、アナフィラキシーショック、狂牛病、ＳＡＲＳ、鳥インフルエンザ、長寿……etc.

超常現象から身近な疑問まで、多様なテーマを科学的に解明しようと、日本では、まだインターネットがない時代に、世界中から情報を集め、実際に現地へ行ったり、大学や研究機関の研究者にインタビューしたり、再現実験をしたりして、科学的に解明することを目指し、スタッフ総勢２００名ほどで、番組を作り上げていました。

私もそのスタッフの１人で、この番組が始まる時に、ドラマ部分の中で映るパソコンの画面を製作してほしい、というオファーをいただいて、１９９６年〜２００４年まで、全てのスタジオ収録に参加させていただきました。

番組開始後、しばらくして、ホームページを製作したいと、若いスタッフから提案があり、番組Ｐの許可を得て、作り始めました。その時、日本ＴＶのホームページのコンテンツは、「３分間クッキング」と当番組だけでした。
またしばらくして、番組内に、「インターネットセクション」というコーナーができ、実際に番組ホームページで疑問を募集する、ということに発展しました。
インターネットも、視聴者とのインタラクティブなやり取りも、今では当たり前のことですが、当時は、テレビ局の方々に構造を説明するのも大変で、「近い将来、インターネットは、水や電気と同じようなインフラになり、一般の人もＴＶと同じようにインターネットを視聴するようになる」、とお話した私は、ただのオタク、と思われていたと思います。

今のスマホの何千分の１しかない性能のパソコンで、ＣＧを動かしたり、通信環境が整わない中で、ホームページを構築するのは困難が多く、画面製作が本番ギリギリまでかかったり、収録が夜中までかかることもあり、頻繁に徹夜をしていましたが、一番大変だったのは、実際のリサーチチームです。

これだけの規模の番組になると、１つの会社のような組織になるので、スタッフルームという事務所を拠点に、大勢のスタッフが活動します。このスタッフルームには、月刊『ムー』などの雑誌が積み上がり、インターネットで調べることができなかった当時、日夜、図書館や電話や大学研究室に足を運んで調査していました。

２０１５年の今でも劣化しない内容を企画、リサーチしたスタッフは、素晴らしいなと思うと同時に、舩井会長の研究と重なるテーマが多いなぁ、と改めて思います。

久し振りに会ったスタッフに、「今のなほみさんの仕事は、特命で取り上げたテーマそのものじゃない？　番組情報を一番役立てているのは、あなたよね」と言われました。
確かに今も、自分で作ったＨＰ（今は日本ＴＶのサーバーからは削除されています）からネタを探すことがありますし、この番組のＨＰ製作をするためにネットの知識を深めて、ＣＧ製作やネット通販を始めましたから、私の今の仕事の原点はこの番組にあったなぁ、と思います。

番組で解明したこと、解明できなかったこと、当時から大きく発展したこと。
一人「特命リサーチ」？を続けて行こうと思っています。