「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

２０１７年５月１６日にＮＨＫで放送された、
「クローズアップ現代　生命の不思議“テロメア”　健康寿命はのばせる！」
をご覧になりましたか？

番組に出演していた米カリフォルニア大のElizabeth Blackburn教授と、
ジョンズ・ホプキンズ大のCarol W. Greider教授、
ハーバード大のJack W. Szostak教授は、
『寿命のカギを握るテロメアとテロメラーゼ酵素の仕組みの発見』で
２００９年に、ノーベル医学生理学賞を受賞しています。

黄色の部分がテロメア

以下、同番組のサイトより引用
「老化を防ぎ、若さを保ちたい。
そんな願いをかなえると注目されている研究がある。
ノーベル賞生物学者・ブラックバーン博士らによる
「テロメア」研究だ。
染色体の端にあり細胞分裂のたびに短くなるため、
年とともに縮むと考えられていたテロメア。
ところがテロメアを伸ばして細胞から若返る方法があり、
がんを防げる可能性もあるというのだ。
それは日常で実践できる生活習慣。
最新の研究から健康寿命を延ばす秘策と命の神秘に迫る。」

番組の内容は、こちらでご覧ください。

んん！病気にならず、老化せず、寿命を伸ばすことができる！

すごいですよね。これは詳しく知りたい！
そう思っていたら、なんと、この研究の第一人者である
William Henry “Bill” Andrews博士が来日公演を開くとのことなので、
さっそく行って来ました。

健康寿命を伸ばす鍵
「テロメア」　「テロメラーゼ」とは？
人間など動物の細胞には、分裂できる回数に限りがあり
そのため、寿命を迎えます。
この仕組みに深く関わる「テロメア（Telomere）」は、
ギリシャ語のtelos（末端）とmeros（部分）から作られた言葉で、
細胞の染色体の両端に付いたキャップのような塩基のこと。
（人間は、TTAGGGという配列が繰り返されている。）

細胞分裂する度に短くなり、その長さで、人の寿命がわかるそうです。
実際、赤ちゃんの時はTTAGGGが１５０００あるのに
３５歳で半分になり、２０００まで減ると、細胞分裂ができなくなって、
新たな細胞が生まれなくなり、細胞の寿命を迎えるのだそうです。

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つまり、「テロメア」は、「あと何回、細胞分裂できるか」という回数券であり
人間の細胞に組み込まれた「年齢を決める時計」。
元々、人間は１２５歳まで生きられるが、
細胞分裂する度に、テロメア時計の針が進んでしまい、老化し
そして回数券が残り少なくなると、病気になり、
やがて命が終わるのだそうです。

わあ！そのカウントダウン、止めたい！

「その願いを叶えるのが、「テロメラーゼ」
テロメアを伸長させる酵素で、
テロメアが短くなると染色体の端に塩基を足す働きがあります。

寿命が無い生き物がある！
ところで、皆様は、寿命が無い生き物をご存知ですか？
私は、恥ずかしながら、ビル博士の講演で、初めて知りました。

それは、ロブスター。（他に、ベニクラゲなども寿命が無いそうです。）
ロブスターの細胞内では、「テロメラーゼ」が産出されていて
短くなったテロメアを伸ばし、老化を抑制するので
寿命のカウントダウンが進まないため
推定１４０歳のロブスターも確認されているとか。

人間への応用
人間にも、この「テロメラーゼ」はあります。
人間の幹細胞や精子や卵子を作る生殖細胞、iPS細胞は、
細胞分裂を繰り返してもテロメアが短くならない不死の細胞。
長いままのテロメア配列を子孫に伝達することができるそうです。

でも、それ以外の細胞では、不活性状態のため、
テロメアは短縮してしまうそうです。
今後、研究が進み、全ての細胞で、テロメラーゼが働けば、
老化が防げ、不老不死が叶うかも……

その１歩が、ビル博士が発見した、テロメアの短縮を抑制する物質。
それ（テロメラーゼ酵素）を配合した、
サプリメントと美容クリームを開発されました。
が、とっても高価！（クリームは約２０万円）。
また、若返り施設が今年１２月にフィジーにできるとか。（遠い！）
なので……、確実な効果と手頃な価格になるのを、
テロメアを短くしない活動をしながら、待っていようと思います（笑）。

きちんと守れば、５年後に、テロメアが短くなるどころか、
逆に長くすることができた、と、
カリフォルニア大学予防医学研究所の実験結果が出ていますよ。