「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

日本には古くから伝わる季節の行事や風習があり、次の世代に繋ぎたいという想いで、「代官山Nahomilly」というブランドを2003年に立ち上げ、犬・猫・人間の着物やお被布、法被や鯉口、どんぶり（腹掛）を作っていることを、当コラムに書きました。
この17年で、七五三のお着物やご親族のお着物のリメイク（洋服に仕立て直したりペット用の着物にしたり）も、たくさんしてきました。

ここ数年は、海外からの観光客の方が、日本の伝統や文化を楽しんでくださった影響もあり、浴衣がファッショナブルなもの、と捉えられるようになって、浴衣男子も登場♪年齢性別を問わず、着物や浴衣を着る方が増えて、嬉しい限りです。

着る人が居ないと生地の作り手、縫製者も途絶えてしまうので。（実際、国内の正絹の反物、帯地は、生産者の高齢化・後継ぎ問題などで廃業が相次ぎ、とても稀少になりました。）着物警察と言われる着付けにうるさい方もいらっしゃいますが、言葉もファッションも時代によって変わるもの。どんな着方でも、着物を楽しんで戴けたらいいなと思います。

今年は、夏祭りや花火大会が殆ど中止で、浴衣の出番が少ないな・・・と思っていたところ、毎年大人気の下記の企画の予約が取れやすいと聞き、さっそく行ってきました。

浴衣と食・夏の体験
それは東京・目黒にある「ホテル雅叙園」が行っている、浴衣一式と、着付け、フルコースのお食事が付いて、税込13000円〜とリーズナブルな価格の企画です。

浴衣、帯、草履、巾着を、それぞれ、とてもたくさんの種類の中から選び、着付けてもらい、フルコースのお食事をし、見所の多い館内を巡って写真撮影などを満喫した後は〜　なんと、全部お持ち帰りできるんです！

着付けのツール（紐や帯板など）も全て用意してくれているので、手ぶらで行って、変身して（笑）、館内のあちこちで撮影などを楽しみ、そのまま着て帰れるという訳です。
（もちろん浴衣を脱いで、お持ち帰りもOK）

浴衣を選び（この倍ぐらいの種類があります）	草履もこのバリエーション
帯を選びます	私はこんな感じになりました。
巾着も選びます

女性用はもちろん、男性用、お子様用も
あり、カップルやファミリーにもお薦め。
家族写真の撮影に、ピッタリですね。
　　　　
着付けは手早く、1人1人、帯の結び方を変えるなど、至れり尽くせりでした。
9月末まで開催されているので、機会を作って行ってみてください。

雅叙園の見所
1928年に創業した、日本初の総合結婚式場である「雅叙園」の一番の見所は、「百段階段」。1935年に建てられた木造建築の一部で、東京都指定有形文化財です。

ロビーから「百段階段」へ行くためのエレベーターは、全面に螺鈿（らでん：夜光貝その他の貝類を彫刻して漆地や木地などにはめこむ技法）の装飾。その迫力に圧倒され・・・どこか異次元の世界に入り込んでしまったかと錯覚するほど。

エレベーターの扉もすごいのですが、中はさらに大迫力！

天井画にも注目。百段階段

なぜ99段？その秘密は・・・

その感覚のまま階段を昇ると・・・天井画や黒漆の螺鈿細工、彫刻が施された床柱、障子建具など豪華絢爛な装飾が施された7つのお部屋に行き着きます。
戦前、ここで華やかな宴会が行われていたのだなあ、と想像が膨らみます。

天井画や床柱の彫刻に注目

一見の価値がありますので、まだでしたら、是非訪れてみてください。
誰でも入れる一階のお化粧室もすごいですよ。おトイレなのに川が流れ太鼓橋が掛かっているんですから。

この企画は友人のSNSで知ったのですが、私もSNSで紹介した所、かなり反響があり、せっかく一式を持ち帰れるのだから、これを機会に着付けを学んでみようとか、着物の企画にも参加したい（着物はレンタルになるそうです）という方も多くいらっしゃいました。

家にある着物を買取業者さんに出しても、殆ど値が付きません。
1円にもならないという場合も多くあります。
それなら、たくさん着た方がいい！
着る前に襦袢や半衿を合わせたり、脱いだ後に手入れをしたりと、多少の手間もありますが、それも含めて楽しんでしまいましょう。