「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

新型コロナウイルス問題などで、今、海外旅行は難しいな
と思われている方、東京で異国トリップ、しませんか？

新宿・原宿・渋谷から近く、アクセス抜群の
代々木上原の駅近に、美しいモスクがあります。
時々、前を通るので、ずっと気になっていたのですが、
まさか、いつでも予約無しで入れるとは知らず。
ようやく行ってきましたので、皆様にもシェア。

外観

２階から塔を臨む

◆日本最大のモスクの日本語ガイドツアー
ここはロシア革命を逃れて日本にやってきたトルコ人が
1938年に建てた木造のモスクを2000年に建て直した
日本最大のイスラム教寺院である
「東京ジャーミイ ＆ トルコ文化センター」
ジャーミイとは、トルコ語でモスクのこと。
日本にある80以上のモスクの中で、最大規模で
中に一歩入れば、完全に異国です。

モスク内部

毎日10時〜18時まで、誰でも入れます。しかも無料！
世界ではイスラム教の信徒以外の立ち入りが禁止されているモスクも
あるようですが、ここは一般にも開放していて礼拝時以外は撮影もOK

但しイスラム教では女性は肌見せがNGなので、パンツスタイルか
踝（くるぶし）までのロングスカートを履いて、スカーフを持参しましょう。
スカーフを頭に巻いて入場してくださいね。（貸し出しもあります）

スカーフ着用

土日祝日は、14時半から予約不要で無料の日本語ガイドツアーがあります。
このツアーは日本の学校の校外授業・社会科見学としても人気。
私は日曜日の14時頃に行き、無料でふるまわれているチャイと、
甘くておいしいデーツ（なつめやし）をいただきつつ、
日本語ガイドツアーの始まりを待ちました。

ツアーでは、日本人のムスリム、広報担当の下村茂さんに、
日本とトルコ、トルコとヨーロッパの歴史や、イスラムの考え方などを
教えていただきました。
これまで、ドバイ、エジプトなどいろいろな所でモスク見学をしましたが
日本語でのガイドは初めてで、イスラムの考え方もよくわかりました。

説明してくださる下村さん

世界の4人に1人が信仰するイスラム教。
日本ではテロなどの良くないイメージがあるかもしれないが
全く違う……というお話でした。
豚肉を食べない理由は、かつて豚コレラで亡くなる人が出た時代に
感染者を増やさないために豚を食べてはいけない、と
経典に記載したとのこと。
経典は文言を削除できないので、それが今まで続いているそう。

私達が西洋文化と思っていることの大半は、
イスラム文明が欧州を経て東洋に伝わったものだとか。
たとえば、トマトや、ピザ、チーズ、オリーブなどに代表される
イタリア料理の元はトルコ料理であるとか、
ヨーグルト（実はトルコ語）や、チューリップなど。
チューリップは、オランダ原産と思いがちですが
実はトルコのアナトリア地方で、ヨーロッパには16世紀に伝わり
大人気となって、球根が暴騰し、投機の対象にもなったそうです。
トルコの宮殿やモスクの青いタイルや、お皿、水差しなどの陶器
にも描かれています。
4月にはイスタンブールで、チューリップフェスティバルがあるそう。
世界一の300万本のチューリップの絨毯をいつか見たいです。
イスタンブールといえば、かつてコンスタンティノープルといわれ
ローマ帝国、ビザンティン（東ローマ帝国）、ラテン帝国、
エジプト〜ハンガリーまで支配したオスマン帝国の首都だった街。
私達世代は、飛んでいきたくなります（笑）

◆美しい礼拝堂を見学
2階に上がるとテラスが、もう完全に異国。

2階のテラス

2階の回廊

靴を脱いで、礼拝堂内へ。
ドーム型の屋根、ステンドグラス、シャンデリア、ランプ、大理石、
アラベスク模様・・・
全てが、息をのむほど、とてもとても美しい！
　 どこを撮っても絵になります。
日本に東京にこんな建物があるなんて〜　感激！
わざわざ海外へ行かなくても、こんなに異国情緒を味わえるとは！
真下から天井を見上げると、シャンデリアと天井の模様が
万華鏡のよう。ぜひ実物を見に行ってください。

礼拝堂

天井

偶然、結婚式に遭遇しました。
パキスタン男性と結婚するフィリピン女性が、改宗してから結婚式になる
とのことで、その儀式の全てを見ることができました。
（結婚式もその後の礼拝も下村さんが解説してくださいました。）

結婚式を待つ新郎新婦

結婚式

イスラムの考え方は全ての人が平等、ということだそうです。
男女も平等。人種や貧富や地位は関係ない。
弱い女性は守る、ということがベースであるため、
女性が気兼ねなく祈れるように、と女性専用の礼拝スペースが2階にあったり
全身を黒で覆い身体の露出を少なくしたりするのも、そのためだそう。

結婚式では、式の前に、万一離婚した時のために慰謝料を決めるのです。
その額は最低100万円。
なぜこうするかというと、離婚後すぐに働けないかもしれない女性を守るため。
この日のカップルは、金額がなかなか決まらず、式が先に進みませんでした。
式の時間よりも、話し合いの方が長いくらいでしたが、
さて、いくらになったのかな〜？

結婚式に続いて、毎日5回ある礼拝を見学させていただきました。
床の絨毯の柄には横線が入っていて、ムスリム（信者）は線に沿って並び
モスクの正面の窪みに向かってお祈りをします。
この窪みはミフラーブと言い、メッカの方向を示しているそうです。
その右側の階段は、ミンバルという聖教者が立つ説教壇。
壁に書かれたアラビア語のカリグラフィは聖典の一説だそうですが、
日本人の私達にとっては美しい模様のように見えます。
螺旋階段で2階の女性専用エリアにも昇りました。
螺旋階段はミナレット（尖塔）の上に通じています。

ミフラーブとミンバル

イスラム圏の国に行くと、1日5回（一度目は日の出前から）街中にある
スピーカーから大きな音量でコーランの放送が鳴り響き、
ちょっと不気味に感じていたのですが
生で聞くコーランには聞き惚れました。
5回の理由は、朝・昼・おやつ・夕食・夜食、と、胃だけでなく
心にも栄養を与え、疲れた心身をリフレッシュするためだそう。

◆イベントやショッピングも楽しめます
2時間近いガイドツアーの後は、昨年できたハラールマーケットで
お土産を買いました。
日本でハラールの食料を入手するのは難しいですが、ここには豊富。
しかも、ざくろジュース1リットル 250円など、安いのも嬉しい♪
ハラールの食料なら是非ここへ。

豊富な食料品の棚の一部

冷凍品

東京ジャーミイでは、様々なイベントも催されています。
トルコ料理教室やトルコ式お茶会、お花のワークショップなど、楽しそう。
今度は夕暮れの時間に訪れてみようと思います。
ステンドグラスからの陽が昼間のブルーから変わって、
黄金に輝く様を見たいのです。