「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

「digital divide」とは？
このコラムを読んでくださっている皆様は、ご存じだと思いますが、
「インターネットやＰＣ等の情報通信技術を利用できる人と
利用できない人との間に生じる収入や社会的地位などの格差」 のことです。

今、日本では、スマホやタブレットが普及して
早ければ幼児からインターネットを利用していますね。
（You tubeの動画を見ている幼児をよく見かけます。）

一方で、スマホが発達したため、
パソコンに触れずに、社会に出る人も増えています。
しかし仕事をする上では、パソコンなどのIT機器を
使えるのと使えないのとでは、大きな差が出ます。

◆経営者から見ると
ＩＴに慣れた人は、
必要なデータを迅速かつ広範に、上手に集めたり、的確な分析をしたり、
過去のデータやテンプレートを元に、一部を修正するだけで 素早く見やすい資料を作成したり、等
仕事の精度や効率を上げることができ、

ＩＴに慣れていない人は、
同じデータを集めるのにも、ものすごく時間がかかり、
分析もツールを使わないので内容が甘く、
作った資料も、画像やグラフを入れられないので、見にくい。
なのに時間だけは人一倍かかる、というように見えます。

従って、情報の収集・処理速度・正確さ、など、
仕事に求められる全てにおいて、両者には圧倒的な差があるので、
もちろん給料も変えざるを得ません。
同じ時間内に、一方は、質が良く多くの仕事をしてくれるのですから、
時給（つまり給与）を上げて当然なのです。

でも、こうして格差がついて行く事に、多くの人は鈍感です。

内勤ではないから、パソコンは使わない、
デスクワークではないから、自分には関係ない。
と思う方もいらっしゃるでしょうが、
内勤に必要なのは当たり前。
今、営業職や専門職、生産者にこそ、ＩＴスキルが必要なのです。

たとえば・・・
営業成績を上げる方法
・過去のデータを分析して、顧客別・商品別にターゲットを的確に定める
　（つまり訪問先を絞り提案する商品を絞るのです）
・見やすい提案書で顧客にとって有用な情報を届ける
　（短時間でプレゼンし、相手のニーズを引き出します）
→これを繰り返すことで、より商談の成約率を高めます。

専門職・技術職・生産者であれば、より生産性を上げる方法
・新しい技術を検索する
・多ジャンルで使われている技術や手法を知り、転用する可能性を模索する
→技術革新して、生産効率を高めます。

Facebook等のSNSを通じて、仕事のヒントや必要な人間関係が広がることも多くあります。

◆仕事の仕方は、時代によって変わるもの
事実、この３０年で、仕事の仕方は大きく変わりました。
情報通信（取引先・顧客とのやり取り）の手段だけでも
手紙（郵送）、TELEX、FAX、人力（人が電車やタクシーで運ぶ）、
　　↓
ワープロ、パソコン通信
　　↓
e-mail、インターネット、携帯電話のメール
　　↓
スマホ、SNS
と変化してきたのです。

商品撮影もプロのカメラマンに依頼してポジフィルムで撮っていた時代から
デジカメやスマホで、誰でも撮影しデータ加工できる時代になりました。
印刷においては、版下を作って色校正をしていた時代から
pdfで確認する時代に変わり、
カタログやフライヤーの完成までの時間が大幅に短縮されました。

そもそも、スマホやPCで情報提供できるようになり、
印刷さえしない時代になりました。

そのためリアルタイムで情報が更新され、更新されない古い情報は
価値がなくなっているのです。

時代は常に動きます。
新しい波に、早く乗ったほうが得。

少なくとも、従前のデジタル・ディバイド発生の主要因であった、
インターネット接続環境（繋がらない地域やアクセス料金の問題）は、
解消されてきていますから、
収入を上げ、余暇の時間を増やし、人生を楽しみたい、
と思うのならば、ＩＴスキルを上げるのが近道です。
ＩＴスキルを上げれば１人で商品調達・販売もできるので、独立も簡単。

車の運転免許を取るのと同じで、最初にがんばれば、後は慣れるもの。
慣れた頃には、また新しい革新が起きるので、またその波に乗る。
格差をなくすためにも、１人１人の努力は必要だと思います。