「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

経営者としての約１８年間に、たくさんの方と関わり
いろいろな仕事の仕方を見てきました。

「仕事ができる人」と「普通の人」の最大の違いは、 「段取り力」だと思います。
毎日、やらなければならないタスクがいろいろありますが、
手当たり次第に処理していると、効率が悪くなります。

たとえば、その仕事の材料が揃っていないものから手を付けると、
材料待ちの時間ができてしまうなど、ロスタイムが生じて、
少なくとも、最大効率ではなくなります。

処理量を増やし、質を上げるためには、時間管理が必要なのです。
それが、「段取り」。

「To Doリスト」に便利なOrissi　というメモ　タスクが済んだら左端の三角を折ります。

◆1人で行う作業の段取り
�@まずは、やる事リストをまとめる。
いわゆる「to doリスト」作りです。

�A次に、どんな順番で処理すれば効率的かを考え、「to doリスト」に番号を振る。
この順番（Priority）を考える時の、ポイントは３つ。
「納期」と「リードタイム」、「後工程」への配慮が重要です。

・いつまでに処理しなければいけないか？
・どのくらいの時間がかかるか？
・自分の後に、次の工程があるか？

リードタイムが２日で、納期が一週間先なら、余裕がありますから
他の仕事を先にしてもいい、ということになります。

後工程がある場合は、自分の処理が遅れてしまうと
次の工程へ、しわ寄せが生じてしまいますので、優先順位を上げたほうがいいですね。

　⇒仕事ができない人は、この優先順位の付け方が下手です。

�Bマルチタスク
さらに、仕事ができる人は、「to doリスト」を順に処理するだけでなく、
材料を揃えたり、誰かの返事待ちをしている間に、
「to doリスト」の次の項目の処理を進めるなど、マルチタスクで動いています。

特に、上司や取引先からの返答が必要な事項は、優先しましょう。
昼休み後に連絡するよりは、昼休み前に、
翌朝連絡するよりは、帰る前に連絡しておけば、
先方が回答に要する時間を長く取れますね。

　⇒マルチタスクが無理ならば、シングルタスクでも、間違えず確実に処理しましょう。
　　単にあちこち散らかしているだけでは、シングルタスクの方が効率的です。

◆会議や商談の段取り
これまで、いろいろな組織の会議に参加して思う事は、
１人１人が優秀な会社でも、会議で無駄な時間を遣っていることがあるということ。

経営者から見ますと、会議には、大変なコストがかかっています。
全員の時給を積み上げたら、すごい金額になりますし、
会議で全員の作業を止めるのですから、それだけの価値がある会議以外は
しないでほしい、と思います。

・必要ではない人を呼んでいる。
・事前に会議の目的や資料を周知していない。
・会議の目的がブレスト（Brainstorming）ではないのに、
みんなでダラダラと意見を言い合う。
というような会議は、人件費の無駄だなあと思います。
（舩井幸雄会長も、そうおっしゃっていました。）

会議には「決定・承認」「情報共有・交換」「問題解決」などの種類があります。
出席者全員の時間を無駄にしないため、いずれも事前の準備と、いわゆる根回しは必要。

少なくとも、自分が司会やプレゼンターであるならば、資料は事前配布し、
議事を進行していくための段取りをつけておく必要がありますね。

◆そして最後に
集中力が切れたら、コーヒーブレイク。
忙しい時、マルチタスクで動かなければいけない時ほど、一息入れると
その後の効率が上がりますよ。
好きな仕事、楽な仕事を面倒な仕事の合間に入れて、
緩急を付けるのも、良いと思います。