「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

今朝のTV（テレ朝「そもそも総研」）で、日本はもはや先進国ではない、
という内容を放送しており、
経済評論家の加谷珪一氏が次のような数字を見せていました。

・時間当たりの労働生産性がG7で、ずっと最下位。
・1人あたりGDPは昨年18位。
・そもそもGDPはドル換算のため、為替レートによる影響が大きく
　1985年のプラザ合意で急激な円高（250円→80円）となり
　1人当たりのGDPが3倍になった。
・世界競争力ランキングは1989〜92年に1位だったものの、現在30位。
・全世界の輸出に対する日本のシェアは、わずか3.8％
・OECDの調査で、平均賃金は35か国中19位、
・教育に対する公的支出GDP比は43カ国中40位
・年金の所得代替率:50カ国中41位

さんざんな数字です。

ああ、やっと日本が世界から取り残されていることを取り上げるのか〜
という思いと、日本人が、もっと広い世界を知り、
いい世の中、いい国にするために
みんなで動かなければ！という思いを持ちました。
そういう意味で、いい番組でした。

このコラムで時々、「百聞は一見にしかず」という内容を書いていますが
世界の国々へ行くと、上の数字は、納得するものがあります。
JAPAN as No.1がベストセラーになった日本経済の黄金期を
リアルタイムで知る身としては、とても寂しいですが、
日本は、あの頃から止まったままに思えます。

世界の「東京・銀座」も、ドバイや上海に行った後に行くと
全くたいしたことがない街に見えてしまいます。
かつてハイテクを誇った日本も、今、最先端といえそうなのは、
もしかしたら、トイレだけ・・・？！

逆に世界各国の変化はとても大きく、あまり変わらないように
見えるヨーロッパも、どんどん変化・発展しています。
たとえばロンドン。
旅行者の私にも景気が悪いな、とわかる時期が長く続きましたが
シティと呼ばれる金融街を中心にグローバル化し、オリンピックを経て
地価はますます上昇し、テムズ川沿いに高層ビルがどんどん建っています。
（地価は東京の比ではありません）
買っているのはアラブや中国の富裕層。
資産数百億を持つ中国人の友人達も、ロンドンの物件を購入しました。
今後ブレグジット問題が、どうなるか不透明ですが、
リーマンショックも1年で回復したことから、一段落後は再び上昇しそうです。

日本では今回の消費増税に絡めて、QR決裁の導入が始まりましたが
中国では、数年前にQR・バーコード決裁が普及し
現金を持ち歩く必要はありません。（それがいいかどうかは別として）
「LINE」のような「微信」の利用者は十数億人にも達しています。
量子コンピュータやAI分野でも、最先端は、中国とアメリカ。

50年前の東京オリンピックがもたらした様々な変革を再び
と期待した人も多かったですが、ある程度、成熟した社会となった
今回は、それほどの変化はなさそうです。

番組では、「1980年代に先進国になりかけたが先進国にはなれずに
今は昔に逆戻りした。資源のない日本は、教育に力を入れて
公費を投入すべき」、という結論でした。
世界で通用する人をどれだけ増やせるか、が課題でしょう。

「先進国＝幸せな国」ではありませんが、
まず日本人が真実を知ることが大切で、教育は最重要。
そして舩井幸雄会長がおっしゃっていたように、
好きなことを見つけて仕事にすること。
あらゆる分野でスペシャリストが増えれば、日本も変わる。

↓舩井幸雄会長の言葉
「同じ働かなければならないのなら、自分の好きなこと、得意なこと、
興味のあることを仕事にするのがベストです。
いってみれば趣味を仕事にするのがいちばんいいのです。
だから、そういう努力を若い時代からしたらよいと思います。」

好きな仕事をすることが一番の幸せ。と私も思います。
かつての日本人が、どれだけ一生懸命働いたか……
欧米は休みが多いと思われていますが、
欧米人も中国人もよく勉強し、効率的によく働きます。
今、こんなことを言うと怒られるかもしれませんが
日本人が、労働生産性が低いまま、働き方改革で、
労働時間がどんどん減ることに、少し危惧を抱くこの頃です。

若いうちに好きな仕事に出合い、世界を知り、
一生懸命働いてその道のプロになる。
こうした1人1人の努力の積み重ねによる成長が、
国の成長に繋がると思います。
皆様はどう思われますか？