「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

安倍晋三首相が辞意を表明しました。
歴代1位の長期政権で何を残せたのか・・・
予定通り開催できなかった五輪、モリカケ、マスク、そして新型コロナ。
2020年は歴史の大きな節目となりました。

私的なことですが、人生を振り返ることがありました。
94年の歴史のある　「としまえん」の閉園です。
子供の頃からの遊び場であり、学びの場でした。
夏休みは昆虫館での科学のスクールやプールに通い、
勉強の合間に、乗り物で遠心力に身を任せ、風を感じるのが好きでした。

毎週、土曜日は、自転車に愛犬を載せて、
天から降り注いでくるような花火を見に行きました。
この花火は近くで上がる分、大きな音も、光が落ちてくる迫力も
桁違いで、遠くで上がる他の花火大会では物足りなさを感じたほど。
今でもその花火を見ながら考えていたことが思い出せるくらい
近くて遠い日の記憶です。

2004年からは花火大会がなくなり、訪れることもなくなりましたが
どうしても最後となる花火が見たくて、行ってきました。
コロナの影響で予約制となったチケットを取り
プールエリアの、かぶりつきで満喫できる場所で花火鑑賞。

思わず後退りするくらい、真上から降ってくる花火を見ていたら
全力で勉強し、習い事も頑張っていた小学生時代が、
昨日のことのように蘇ってきました。
四谷大塚の火木教室・土曜教室・日曜日はテスト。
バレエ、ピアノ、テニス、算盤、習字、お茶、お花、三味線・・・
夕飯もお弁当。毎日、忙しかった。
仕事をしている今も忙しいけれど、あの頃の方が大変だったなと
振り返ると同時に、あっという間に40年が過ぎたことに・・・
私にしては、珍しく感傷的な気持ちになりました。

「としまえん」は、昭和の記憶とあまり変わりなく
アトラクションの塗装は剥げたり褪せたり。
令和の目線で見ると、全てが懐かしい、ほのぼの感（笑）。
1980年代〜90年代は、元気のある広告を展開し
最盛期でしたが、ディズニーランドができてから、
設備も接客も、あのクォリティとは比較にならず
来場者数は30分の1。

経営的には、94年の歴史の中で、西武鉄道株式会社の
関連でありつつも、さまざまな経緯を辿りました。
都内の、この場所で6万2千坪超もある資産は
遊園地＆プールとして追加投資をするよりも
別の運用をした方がいいという判断がよくわかります。

そんな事を考えながらの帰り道。
最終日の8月31日も、アトラクションに乗りに行きます。
久しぶりに泣くかなあ・・・
追懐に浸った後、それを越えて、また頑張ろうと思えるように。